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低血糖発生! 処方箋なし調剤を求められ…

2014/07/22

 日曜日の午後、ある女性が薬局の窓口に息を切らせて来られました。

 挨拶もなく、「グルカゴン注射はありますか? 今すぐ必要なのです」とのこと。グルカゴン注射は処方箋薬です。「リフィル処方箋があればすぐにお渡しできます」とご説明すると、「リフィル処方箋はないし、受診するような時間もない」とおっしゃられました。

 どうやら、休暇でフロリダを訪ねているご家族の高校生の息子さんが、糖尿病低血糖と思われる症状を呈しているようです。「息子が意識不明になってしまう!」とその女性は今にも泣き出しそう。

 処方箋が必要な薬をそのままお渡しするわけにもいかず、「911(日本の110番に当たる)をダイヤルしましょうか?」と言うと、「本当にそんな時間はないわ。ダイヤルしたいのならすればいいけど!」と女性は出口に向かわれました。私が「グルコースの錠剤ならありますのでどうぞ」とOTC薬をお渡しすると、それを持って立ち去られました。

著者プロフィール

大野真理子(ウォルグリーンズ・スペシャルティ薬局勤務〔米国テキサス州〕)
おおの まりこ氏○1997年武庫川女子大学薬学部卒業。同大学薬化学研究室嘱託助手を経て、2005年米国フロリダ大学卒業、Pharm.D取得。米国ウォルグリーンズに入社し、07年から16年まで薬局長を務める。15年に経営学修士(MBA)取得。16年フロリダ州にてコンサルタント薬剤師免許取得、同年テキサス州薬剤師免許取得。17年よりテキサス州のウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務。

連載の紹介

大野真理子の「アメリカで薬剤師になる!」
日本の薬学部を卒業後、単身渡米してPharm. D.を取得し、米国の大手薬局チェーンで薬局長を経験、さらにはフロリダ大学で経営学修士(MBA)を取得した大野氏。現在は大手薬局チェーンのウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務する同氏が、米国の薬局や薬局薬剤師の“今”を現地からリポートします。

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