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MTMに欠かせない仲介業者のサポート

2011/06/07

アウトカムズのMTM申請用紙。(画像をクリックすると拡大します)

 前回は、MTMについてたくさんのコメントをいただきありがとうございます。

 皆様のおっしゃる通り、MTMは、保険会社から薬局に報酬が支払われるのが大きな特徴で、患者負担はありません。患者負担があれば、あまり広まらなかったかもしれませんね。欲を言えば、薬剤師個人に報酬が与えられるならば、もっと活発に行われるかも(笑)。

 今回は、MTMの仲介業者について紹介したいと思います。MTMの報酬を請求するには、とても煩雑な申請作業が必要です。

 というのも、アメリカでは低所得者や高齢者以外をカバーする公的保険がありません。多くの人が、民間保険に加入しています。

 民間の保険会社はたくさんあり、それぞれで、MTMの申請書類に書かなくてはならない内容が若干異なります。これらを薬剤師が個人的に調べ上げ、自分で申請書類を作成するのは、とても時間が掛かり、現実的ではありません。

 そこで、MTMを請求するときは、アウトカムズ(Outcomes、http://www.getoutcomes.com/)やミリキサ(MIRIXA、http://www.mirixa.com/)といった仲介業者を活用するのが一般的です。

 アウトカムズやミリキサにあらかじめ登録しておけば、あらかじめ申請のための書式を用意してくれるので、そこに私たちが必要事項を記入すれば、これらの業者が保険会社に報酬を請求してくれます。

 しかも、仲介業者は、薬剤師がMTMを行いやすいようサポートをしているのが特徴です。例えば、私の薬局に通っていて、MTMの対象になる患者をリストアップしてくれたり、薬剤師が介入すべきタイミングをアドバイスしてくれたりします。こうしたアドバイスを、仲介業者の一つアウトカムズは、TIP(Targeted Intervention Program)と呼んでいます。

 TIPとは、「Aさんが骨粗鬆症薬のリフィルを受け取っていない」「Bさんは高血圧と糖尿病を持つのにACE阻害剤を服用していない」といったものです。

著者プロフィール

大野真理子(ウォルグリーンズ・スペシャルティ薬局勤務〔米国テキサス州〕)
おおの まりこ氏○1997年武庫川女子大学薬学部卒業。同大学薬化学研究室嘱託助手を経て、2005年米国フロリダ大学卒業、Pharm.D取得。米国ウォルグリーンズに入社し、07年から16年まで薬局長を務める。15年に経営学修士(MBA)取得。16年フロリダ州にてコンサルタント薬剤師免許取得、同年テキサス州薬剤師免許取得。17年よりテキサス州のウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務。

連載の紹介

大野真理子の「アメリカで薬剤師になる!」
日本の薬学部を卒業後、単身渡米してPharm. D.を取得し、米国の大手薬局チェーンで薬局長を経験、さらにはフロリダ大学で経営学修士(MBA)を取得した大野氏。現在は大手薬局チェーンのウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務する同氏が、米国の薬局や薬局薬剤師の“今”を現地からリポートします。

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