最近フロリダは、連日30度を超える夏日が続いています。冬の過ごしやすい期間だけフロリダに住み、暑い夏が始まったら北で過ごす「スノーバード」と私たちが呼ぶ患者さんたちが北部に戻り、薬局が少し静かになったところで、先日物騒な出来事がありました。
偽造処方せんが立て続けに5枚も見付かったのです。アメリカでは偽造処方せんが見付かること自体はそんなに珍しくはないのですが、1日で5枚というのは、私にとって最多記録。さすがに異常な1日でした。
1枚目の偽造処方せんは、ファックスで受け取ったもので、麻薬に属するADDERALL(アデラル、日本未発売)が記載されていました。主成分はアンフェタミンで、注意欠陥多動障害(AD/HD)などの治療に使われます。私が「この処方せんはおかしい」と感じたのは、医師の指示が“丁寧過ぎた”からです。
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著者プロフィール
大野真理子(ウォルグリーンズ・スペシャルティ薬局勤務〔米国テキサス州〕)
おおの まりこ氏○1997年武庫川女子大学薬学部卒業。同大学薬化学研究室嘱託助手を経て、2005年米国フロリダ大学卒業、Pharm.D取得。米国ウォルグリーンズに入社し、07年から16年まで薬局長を務める。15年に経営学修士(MBA)取得。16年フロリダ州にてコンサルタント薬剤師免許取得、同年テキサス州薬剤師免許取得。17年よりテキサス州のウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務。

連載の紹介
大野真理子の「アメリカで薬剤師になる!」
日本の薬学部を卒業後、単身渡米してPharm. D.を取得し、米国の大手薬局チェーンで薬局長を経験、さらにはフロリダ大学で経営学修士(MBA)を取得した大野氏。現在は大手薬局チェーンのウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務する同氏が、米国の薬局や薬局薬剤師の“今”を現地からリポートします。
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