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検査値を読める薬剤師は患者さんの福音

2017/11/02

(イラスト:宮崎徹)

 前回まで、アスピリン、ステロイド、メトトレキサートの開発の歴史などを紹介しました。今回は検査値の話題です。

 患者さんにとって、診断名を告げられるのは嫌なものです。「関節リウマチです」と診断された患者さんは、絶望的な気持ちで薬局を訪れることでしょう。

 「ああ、副作用を心配しながら飲み続けるような恐い薬なんて・・・!」と思いながら。関節リウマチの初診の患者さんの応対を、シミュレーションしてみます。

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(薬剤師)こんにちは。処方箋をお預かりします。

 預かった処方箋には、検査値の報告書が重なっていました。医師から渡されたというその検査値の一覧表には、ボールペンで赤丸や矢印が幾つも書き込まれています。

(患者さん)ちょっと教えてもらえますか?

(薬剤師)どうしましたか?

 患者さんは最近、指や肘の関節がこわばって痛みが出現し、整形外科で診察を受け、採血の結果から関節リウマチの診断を受けました。患者さんはショックで呆然とし、医師の検査値の説明に相槌を打つのが精一杯で、どういう意味か分からなかったのだそうです。

著者プロフィール

宮崎徹(厚生連高岡病院[富山県高岡市]薬剤部)◎富山県生まれ。1989年に名城大学薬学部を卒業、同大薬学専攻科に進学。専攻科修了後から病院薬剤師として研さんを積み、99年から厚生連滑川病院、2018年から厚生連高岡病院に勤務。現在は関節リウマチと低栄養の治療に関心を持ち、日々奔走。日本リウマチ財団登録薬剤師、日本静脈経腸栄養学会学術評議員・NST専門療法士。座右の銘はPatient-Oriented。

連載の紹介

宮崎徹の「関節リウマチの話をしませんか」
関節リウマチはこの20年ほどで新薬が多数登場し、その予後は劇的に変わりました。しかし患者の不安が完全に解消されたわけではなく、むしろ服薬指導を担う薬剤師の役割は、より重要になっています。富山の病院でリウマチ治療を18年間見つめてきた宮崎徹氏が、見聞きし、経験してきた治療のあれこれを、病院薬剤師ならではの視点で綴ります。

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