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ドイツで学んだ自然療法(1)
台所にある、ありふれた野菜でセルフケア

2012/10/02

自然療法の研修を受けたのは、ドイツ南部のエグロフシュタイン(Egloffstein)という小さな町。写真のホテルで5日間、みっちり勉強してきました。

 こんにちは、酒井美佐子です。今回から数回に分けて、以前研修に行ってきたドイツの、「ドイツ自然療法士に学ぶ植物療法とボタニカルセミナー」で学んだことを紹介していきます。

 ドイツには、自然療法士(Heilpraktiker、ハイルプラクティカー)という国家資格があります。日本では、医学的な治療は主として医師が行いますが、ドイツでは医師以外にも疾患の診断や治療(自然療法を用いた治療に限定)を行える職種があります。その職種が、ハイルプラクティカーなのです。

 ハイルプラクティカーは、自然療法で用いる様々な「もの」を使って、身体を癒し、治療していきます。治療には、ハーブや、ハーブから抽出した精油(アロマセラピー)、野菜のほか、日本ではなじみのない「シュスラーのバイオケミカル」などを使います。1821年にドイツに生まれたシュスラー博士は、ミネラルを用いる治療の研究に携わり、主に自分で発見したミネラル化合物(シュスラー塩)を用いる独自の治療法を発展させた人物で、ヨーロッパやアメリカの医療界ではよく知られています。そして、ホメオパシーや、なんと蛭(ヒル)まで治療に用いるのです。

 ドイツでは、病院に行く前にハイルプラクティカーに治療してもらうことがよくあります。体質を改善するためのアドバイスや施術を受けたり、季節に応じたデトックス(解毒)用のハーブティーをブレンドしてもらって飲んだりします。

 ドイツの薬剤師にも自然療法に精通する人がいて、ハーブを扱っている薬局が多く見られます。ドイツの自然療法は、ヨーロッパ諸国だけでなく世界中から支持されています。それは、乳児、妊婦、そして老人も、年齢性別を問わず安心して使えるイメージがあるだけでなく、実際、医療機関やセルフケアで用いられていて、安全性も高いという利点があるからです。

 さて、今回からご紹介するのは、家庭でできる自然療法である「キッチンファーマシー」。私たちの身近にある野菜やハーブが、ドイツでは実際に治療で使われているのですよ。

著者プロフィール

酒井美佐子(特定医療法人財団古宿会 法人医療技術部部長、水戸中央病院[茨城県水戸市])
さかい みさこ氏 1992年東邦大学薬学部卒。同大医療センター佐倉病院、カナダ・アルバータ大学、米・コロラド州立大学を経て、2003年から医療機関内の自然療法部門でサプリメントやハーブ、アロマなどを取り入れた自然療法を行っている。メディカルサプリメントアドバイザー(NHPインターナショナル認定)。

連載の紹介

酒井美佐子の「ハーブ&アロマの知恵袋」
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