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母乳の出を良くするハーブ「フェンネル」

2011/01/19

 こんにちは、酒井美佐子です。2011年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年もお年賀状で、多くの友人に新しい家族が増えたことを知りましたが、皆様はいかがでしたか。今回は、妊娠・出産した女性に贈りたいハーブの一つ、フェンネルをご紹介しましょう。
 
 フェンネル(学名:Foeniculum vulgare、和名:ウイキョウ〔茴香〕)は、地中海沿岸を原産とするセリ科の植物。夏に鮮やかな黄色い小花を枝先に咲かせ、秋には一つ一つの小花が、米粒ほどの小さな褐色の果実(種)になります。この果実(フェンネルシード)は、メディカルハーブ(医療用のハーブ)として、また料理のスパイスとしても、古くから使われてきました。
 
 医療用には、消化不良やお腹の張り、胸焼け、吐き気、胃もたれ、腹痛、疝痛があるとき、また痰がからんだときに使います。ドイツの連邦保険庁(日本の厚生労働省に相当)の専門委員会「コミッションE」は、消化不良、胃腸障害、上気道炎などに対するフェンネルの使用を認めています。そして、医薬品として用いるフェンネル製剤には、精油含有量が4%以上、エストラゴール含有量が5%未満という明確な基準を設けています。

 ヨーロッパでは、フェンネルを配合したハーブ医薬品として、消化不良改善薬や咳止めシロップ、胃薬などが市販されています。また、小児用薬として、フェンネル水、フェンネルトローチ、フェンネルジュース、フェンネルシロップなどが使われています。
 
 ちなみに日本でも、フェンネル(ウイキョウ)を配合した漢方薬の安中散が、「冷え性で体力の比較的低下している人の、胃痛、胸焼け、食欲不振など」に用いられています。フェンネルは、洋の東西を問わず、胃腸症状の緩和に使われているのですね。

著者プロフィール

酒井美佐子(特定医療法人財団古宿会 法人医療技術部部長、水戸中央病院[茨城県水戸市])
さかい みさこ氏 1992年東邦大学薬学部卒。同大医療センター佐倉病院、カナダ・アルバータ大学、米・コロラド州立大学を経て、2003年から医療機関内の自然療法部門でサプリメントやハーブ、アロマなどを取り入れた自然療法を行っている。メディカルサプリメントアドバイザー(NHPインターナショナル認定)。

連載の紹介

酒井美佐子の「ハーブ&アロマの知恵袋」
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