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ワールドワイドに愛飲されている「パラグアイ・ティー」

2010/06/29

 こんにちは、酒井美佐子です。サッカーのワールドカップ、盛り上がっていますね。日本は予選リーグを見事突破し、日本時間の今夜、決勝リーグの第1回戦でパラグアイと対戦します。今回は、このパラグアイで古くから飲まれていて、今では世界中に広まっている「パラグアイ・ティー」を紹介しましょう。

 パラグアイ・ティーは、モチノキ科の常緑喬木であるイェルバ・マテ(学名:Ilex paraguayensis)の葉を乾燥させ、お湯や水で抽出したハーブティー。日本では「マテ茶」と呼ばれています。

 イェルバ・マテは、パラグアイ、ブラジル、アルゼンチンという南米の3カ国に自生しています。そして、イェルバ・マテでいれた「マテ茶」は、西洋の「コーヒー」、東洋の「茶」(未発酵の「緑茶」や完全発酵の「紅茶」など)と並ぶ「世界三大ティー」の一つなのです。

 パラグアイの民族医学で、イェルバ・マテは、気持ちをしゃきっとさせる「神経刺激」や利尿、消化促進のために用いられていました。それが北米、ヨーロッパ、インドへと伝えられ、医療用のお茶としてだけでなく、嗜好品としても広く親しまれるようになりました。

 南米では、乾燥させたイェルバ・マテの葉をひょうたんに入れ、熱湯を注いでマテ茶をいれます。このひょうたんに、「ボンビーリャ」と呼ばれる茶こし付きのストローのような管を差して吸飲します。ウルグアイなど一部の地域では、集会の席などで、ボンビーリャを差したひょうたんを次々と参加者に回して「一つ釜の飯」ならぬ「一つひょうたんのお茶」をみんなで飲むという、社交上の飲み方が今も残っています。

 さて、ハーブティーというと、カフェインを含まない「ノンカフェイン・ティー」というイメージを持つ人が多いと思います。しかし、マテ茶には、カフェインが0.5~0.8%含まれています。それにより、中枢神経系を賦活して気持ちをしゃっきりさせたり、排尿を促す効果があるのです。

 また、マテ茶には、カルシウムや鉄分、マグネシウムなどのミネラル類やビタミンB群、C、Eが含まれています。そのため、「飲むサラダ」という別名で、最近は美容や健康のためのお茶としても注目されるようになってきました。その一方で、長期的なマテ茶の飲用は、口腔癌のリスクを高めるという報告があるなど、健康上のリスクも懸念されていることも知っておきましょう。

著者プロフィール

酒井美佐子(特定医療法人財団古宿会 法人医療技術部部長、水戸中央病院[茨城県水戸市])
さかい みさこ氏 1992年東邦大学薬学部卒。同大医療センター佐倉病院、カナダ・アルバータ大学、米・コロラド州立大学を経て、2003年から医療機関内の自然療法部門でサプリメントやハーブ、アロマなどを取り入れた自然療法を行っている。メディカルサプリメントアドバイザー(NHPインターナショナル認定)。

連載の紹介

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