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小児に漢方薬を上手に飲ませる新しい技
ミルで顆粒を粉砕し、粉末に

2020/09/28

 最近、隣の小児科の副院長が若い医師に変わり、処方が変化してきました。漢方薬による治療に積極的に取り組んでいるようで、処方箋に漢方薬をよく見かけるようになったのです。そこで出てきた問題が、漢方薬が飲めないお子さんが多い、ということです。

 漢方薬は小児が飲みにくい散剤の1つです。その味、風味、口触りなど、子どもたちには評判がよくありません。薬局でも、できる限り服薬アドヒアランスを上げるために、漢方薬と様々な食品との飲み合わせをスタッフと一緒に比較・検討し、結果をリーフレットにして服薬指導時に利用してきました。しかし、色々と服薬指導をしても飲めないお子さんは結構いるものです。たとえ本人の証に合っていても、飲めなくては効果がありません。

 そこで思いついたのが、「漢方薬の顆粒を粉にする」ことです。漢方薬が服用できない理由には、味や匂いの他に、「口触り」という問題があります。漢方薬はほとんどが顆粒状なので、そのまま飲むと口の中がザラザラします。さらに、なかなか水に溶けづらいという問題点もあります。しかし、顆粒をミルでひくと、細かい粉になります。これだと口触りも良いし、そのまま水に入れてかき混ぜれば、懸濁液のようになります。漢方薬が粉状になっていれば、ヨーグルトやアイスなど他の食品に混ぜるのが容易になりますので、服用方法にも幅が広がります。

著者プロフィール

松本康弘(ワタナベ薬局上宮永店〔大分県中津市〕)
まつもと やすひろ氏。1956年生まれ。熊本大学薬学部卒業後、大手製薬企業の研究所勤務を経て、2001年に株式会社ワタナベに転職。最初に配属された店舗で、小児の服薬指導の難しさや面白さに魅せられ、患者指導用のパンフレットの作成などを積極的に行うようになった。小児薬物療法認定薬剤師。

連載の紹介

松本康弘の「極める!小児の服薬指導」
小児科門前の薬局で、小児の服薬指導に日々奮闘する松本氏が、日常業務で感じたことや、子どもに薬を飲んでもらうための工夫の数々を紹介します。明日から使える具体的なノウハウ満載!学会で仕入れた、小児科診療の最新トピックスなども飛び込みで紹介します。

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