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クラリシッドDSは炎天下で固まって苦くなる

2015/07/15

 梅雨が終わると、あっという間に夏の強い日差しが照ってきます。暑い時に心配なのが、お子さんに処方された薬の保管。まず思い浮かぶのは坐薬です。脂溶性坐薬は外に出しておくと溶けてしまいます。でも、変化するのは坐薬だけではありません。これはうちの薬局の薬剤師さんの話です。

 いつものように薬局でクラリシッド・ドライシロップ(DS)10%小児用(一般名クラリスロマイシン)を受け取り、午後から仕事が休みだったので、そのままスーパーで買い物。車のダッシュボードに薬を置いて1時間ほど買い物して帰宅し、夕食後に子どもに薬を飲ませようと開封すると、薬が固まっていました。もったいないのでそのまま飲ませたら、子どもは「苦い!!」と薬を吐き出したそうです。

 そうなんです。炎天下の車内にクラリシッドDSを置いておくと、熱で固まり、苦味が増すことがあるのです。試しに、車のダッシュボードの上にクラリシッドDSの入った薬袋を置いておくと、クラリシッドDSは固まってしまい、ピンセットで持ち上がりました(写真)。固まった薬を薬局の皆で味見すると、苦みが強くなっていました。苦味をVAS(visual analogue scale)法で調べると、苦い方に平均2cmシフトしました。

著者プロフィール

松本康弘(ワタナベ薬局上宮永店〔大分県中津市〕)
まつもと やすひろ氏。1956年生まれ。熊本大学薬学部卒業後、大手製薬企業の研究所勤務を経て、2001年に株式会社ワタナベに転職。最初に配属された店舗で、小児の服薬指導の難しさや面白さに魅せられ、患者指導用のパンフレットの作成などを積極的に行うようになった。小児薬物療法認定薬剤師。

連載の紹介

松本康弘の「極める!小児の服薬指導」
小児科門前の薬局で、小児の服薬指導に日々奮闘する松本氏が、日常業務で感じたことや、子どもに薬を飲んでもらうための工夫の数々を紹介します。明日から使える具体的なノウハウ満載!学会で仕入れた、小児科診療の最新トピックスなども飛び込みで紹介します。

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