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プレパレーションって知っていますか?
小児が分かる治療の説明

2015/04/23

 病気や治療について患者自身が納得し、その対処能力を引き出す環境づくりを行うことは大切です。これは何も大人に限らず、小児においても同様です。しかし、小児の場合は説明されても理解ができないことが結構あり、つい強制的になってしまいます。例えば、薬の内服、言っても分らなければ問答無用で無理矢理飲ませたります(うちの薬局ではよくやっていますが・・・・・・)。

 欧米では遊びの要素を取り入れ、子どもにも分りやすく正しい情報を与え、不安・緊張・恐怖心などを最小限に抑えるケア「プレパレーション(心の準備)」が古くから行われてきました。日本においても、看護師さんや保育士さんを中心に普及してきました。

 様々な検査をする子、注射を伴う採血をされる子、手術を受ける子等々、何の説明もなければ、パニックになってしまいます。なぜそれが必要なのか、それを分ってもらえれば多少の痛みがあっても、恐怖心が薄れます。これがプレパレーションです。このプレパレーションの理解を高めるために作られたのが、プレパレーション・ツールです。図1と図2では大分子ども病院の薬剤部の木下博子先生の喘息の病態を説明する時に用いるプレパレーション・ツールを示しています。

 喘息の治療にはステロイド吸入が必須です。しかし、毎日吸入して、その度ごとにうがいを繰り返すことは大変です。喘息の治療では症状が軽くなれば、つい、さぼってしまいます。しかし、「なぜ吸入が必要なのか?」、「なぜ、うがいをしなければいけないのか?」、それを理解してもらえれば、アドヒアランスも向上するはずです。これは子どもだって同じです。このプレパレーションでは、「喘息とは気管支が狭くなること」というのを図で示します(図1)。そして、その時に気管支で起こっている炎症を模型で解説します(図2)。

著者プロフィール

松本康弘(ワタナベ薬局上宮永店〔大分県中津市〕)
まつもと やすひろ氏。1956年生まれ。熊本大学薬学部卒業後、大手製薬企業の研究所勤務を経て、2001年に株式会社ワタナベに転職。最初に配属された店舗で、小児の服薬指導の難しさや面白さに魅せられ、患者指導用のパンフレットの作成などを積極的に行うようになった。小児薬物療法認定薬剤師。

連載の紹介

松本康弘の「極める!小児の服薬指導」
小児科門前の薬局で、小児の服薬指導に日々奮闘する松本氏が、日常業務で感じたことや、子どもに薬を飲んでもらうための工夫の数々を紹介します。明日から使える具体的なノウハウ満載!学会で仕入れた、小児科診療の最新トピックスなども飛び込みで紹介します。

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