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2022年のはじめに
最後のPharmDプログラムの船出

2022/01/25
佐藤 厚=カナダ在住、薬剤師

 新年のご挨拶が遅れてしまいましたが、本年もよろしくお願い申し上げます。

 前回(関連記事:「カナダで夢を追いかけて」)から半年以上が経過してしまいましたが、その間、職場や私生活で色々なことが起こりました。

 まずは、2021年7月に異常な熱波が北米を襲ったこと。ブリティッシュコロンビア州のリットンという町で50℃を記録した頃、私の住む地域でも暑い日が続き、薬局の患者さんには熱中症で亡くなった方もいました。また、これに付随して、夏期を通して山火事が多発しました。

 そのような夏の終わりに、新型コロナ流行初期から働き通したスタッフの多くが、変化を求めて薬局を去っていきました。人間関係は良好で、居心地が良い職場ではあるものの、いかんせん給料が安いという不満を多く耳にしました。こればかりは、私の力の及ばない範囲だったので仕方ありません。新型コロナ流行によりストレスを抱えた患者さんが多く来局する中、みんながよく頑張ってくれました。

 そんな職場の戦力ダウンに追い打ちをかけるように、21年9月の新学期が始まる直前に娘が鎖骨を骨折し、その後間もなくして妻がアキレス腱を断裂。妻が車を運転できない状態が続いたため、仕事の合間に子どもの習い事の送迎に奔走する生活が最近まで続きました。

 小さな町で、複数の薬剤師が働く薬局なのでこのようなことが可能でしたが、その代わりに夜9時の閉店後に職場に戻り、「グレーブヤード」(墓場)と呼ばれる徹夜シフトを組んで仕事をやりくりしてきました。

 薬局薬剤師として仕事をする自分が、このような働き方をするとは思いませんでしたが仕方ありません。効率重視で仕事を回していかなければ、後で苦労するのも薬局長の自分です。30年以上前のバブル景気絶頂期にテレビではやった「24時間戦えますか?」のCMさながら、モーレツに働き通していたら、あっという間に新しい年を迎えてしまいました。

 一方、カナダ全土ではクリスマス前からオミクロン株が大流行しており、ブリティッシュコロンビア州だけでも1日当たり約2000人の新規感染者が報告されるようになりました。年が明けても感染者数の増加傾向が続いたため、子どもたちの学校では冬休みを1週間延長。

 そしてなんと、対面による集中講座が2022年1月10日から予定されていたブリティッシュコロンビア大学(University of British Colombia;UBC)Flex PharmDプログラムも、Zoom講義へ移行してしまいました。

 今回の集中講座と実務実習以外は、自主学習により課題を進めるプログラムですので、今後クラスメートと顔を合わせることはないかもしれません。また、受講人数の減少により、今回が最後のFlex PharmDプログラムになることが発表されています。

 それでもUBC Flex PharmDプログラム最後の受講者は、早速WhatsAppというアプリを使い、勉強や仕事関係の情報交換をしています。これもウィズコロナ時代の形でしょう。

 今年は、このFlex PharmDプログラム話題をできるだけ多く提供していきたいと思います。


(佐藤厚=カナダのブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー郊外で薬局薬剤師として勤務。2014年に国際渡航医学医療職認定[Certificate in Travel Health]を取得し、現在に至るまで薬局内トラベルクリニックを担当。星薬科大学卒業、同大大学院修士課程修了。国際渡航医学会、日本渡航医学会会員)

連載の紹介

まいにち薬剤師
保険薬局や医療機関、大学、研究機関、製薬企業、医薬品卸などで働く薬剤師に、日々の業務や日常生活を通じて感じたこと、考えたことを、つれづれなるままに執筆いただくコーナーです。さまざまな薬剤師に、単回もしくは不定期に登場していただき、薬剤師の視点から話題を提供してもらいます。

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