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ユーカリと糞を食べるコアラ

2018/09/12
平井 美津子

(イラスト:イヌドウユウコ)

 前回に引き続き、オーストラリアにまつわる話です。「オーストラリア」と聞いて、まず思い浮かぶのが、コアラ(koala)という人は多いのではないでしょうか?

 コアラの主食ユーカリは600種類以上あるにもかかわらず、コアラが食べるユーカリは十数種類に限られています。

 2500万年前のコアラの祖先と考えられる動物の化石が、オーストラリアで発見されており、コアラはユーカリとともにオーストラリアで生き続けてきました。しかし現在、オーストラリアに生息する野生のコアラは、州により異なりますが26~80%も減少し、絶滅の危機に瀕しています。

 ユーカリには多くの種類がありますが、その中のユーカリプタス・グロブルス(eucalyptus globulus)の葉から水蒸気蒸留して得られたユーカリ油(eucalyptus oil)は、日本薬局方に記載されている薬剤師にとっては身近な薬品です。日本ではさほど見掛けませんが、オーストラリアではeucalyptus oilとして、薬局やスーパーの目立つ所に置かれていて、家庭に常備されている生活必需品です。

 そもそもeucalyptus oilは、オーストラリアの先住民アボリジニの間で、抗菌作用、抗炎症作用を有することから万能薬として伝統的に用いられていました。

 現在もオーストラリアの人々は、かぜやインフルエンザの症状の緩和、関節痛・筋肉痛の緩和、虫よけ、台所や風呂場の掃除にeucalyptus oilを用いています。というわけで、下の写真のeucalyptus oilをオーストラリア旅行のお土産に購入しました。

連載の紹介

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保険薬局や医療機関、大学、研究機関、製薬企業、医薬品卸などで働く薬剤師に、日々の業務や日常生活を通じて感じたこと、考えたことを、つれづれなるままに執筆いただくコーナーです。さまざまな薬剤師に、単回もしくは不定期に登場していただき、薬剤師の視点から話題を提供してもらいます。このコーナーへの寄稿を希望される方は、お問い合わせフォームから編集部にご連絡ください。

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