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超簡単な薬局英語(17)
モーニングアフターピルについて話してみる(1)

2017/08/18
佐藤 厚

カナダで販売されいる緊急避妊薬のパッケージ

 2003年に遡りますが、どうしても海外に住んでみたかった私は、カナダの片田舎で1年間、ファーマシーテクニシャンのコースに入りました。これが海外の薬について学ぶ最初の機会でしたが、一番度肝を抜かれたのが、経口避妊薬の種類の多さでした。

 日本で避妊目的の低用量ピルが認可されたのが、その4年前の1999年でしたから、ピルそのものが目新しく、薬学的知識がほとんどありませんでした。言い訳になりますが、1990年代後半の薬学教育のカリキュラムには、服薬指導の技術などは含まれておらず、OSCE(客観的臨床能力試験)のような実技試験も一切ない時代でした。

 時は流れて2011年に緊急避妊薬が国内で認可され、17年の今、スイッチOTC化が話題となっています(「スイッチOTC薬、緊急避妊薬は『時期尚早』」)。ここで薬剤師の経口避妊薬や性教育に対する知識不足が指摘されていては、現在の薬学教育の質が問われているとも言えます。

 日本の場合、勤務先の薬局によって知識の必要性の度合いは様々ですし、薬剤師自身も、小学生から大学生までの間、きちんと性教育を受ける機会がほとんどありません。

 今回から複数回にわたって、経口避妊薬の服薬指導について紹介していきます。薬剤師にとって良い勉強の機会になればと思います。

 カナダでは、レボノルゲストレルを主成分とする緊急避妊薬の購入に際し、医師の処方箋や薬剤師の相談は不要です。それでも購入前に薬剤師が相談を受けることは多々あります。

 日本に訪れた訪日外国人が、自国と同様に緊急避妊薬がOTC薬だと思って薬局へ来る人がいるかもしれませんので、その対応策を考えておきましょう。

連載の紹介

まいにち薬剤師
保険薬局や医療機関、大学、研究機関、製薬企業、医薬品卸などで働く薬剤師に、日々の業務や日常生活を通じて感じたこと、考えたことを、つれづれなるままに執筆いただくコーナーです。さまざまな薬剤師に、単回もしくは不定期に登場していただき、薬剤師の視点から話題を提供してもらいます。このコーナーへの寄稿を希望される方は、お問い合わせフォームから編集部にご連絡ください。

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