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結核治療のDOTS、治療完遂率100%の理由

2019/10/03
らくすりくん

 近年、日本での結核の罹患率は年々減少傾向にありますが、先進国と比較するといまだ高く、現在でも年間2000人を超える死者が出ています。

 現在の結核治療薬は、イソニアジド(商品名イスコチン、ヒドラ、INH)、リファンピシン(リファジン他、RFP)、ピラジナミド(ピラマイド、PZA)とエタンブトール塩酸塩(エサンブトール、エブトール、EB)またはストレプトマイシン硫酸塩(硫酸ストレプトマイシン、SM)を加えた4剤併用において2カ月間、その後INH、RFPの2剤で4カ月間の6カ月間の内服による治療が標準的です。

 ここで問題となることは、患者の自己判断による服薬の中断、不規則な服薬による結核菌の薬剤耐性化です。結核治療薬は種類が限られていることもあり、一度耐性化してしまうと治療に困難が伴います。そのため、患者が上記の薬を途中で中断することなく飲み切ることが重要となってきます。

 2011年5月に厚生労働省が「結核に関する特定感染症予防指針」の中で、DOTS(Directly Observed Treatment Short course;直接服薬確認療法)を示しました。これは、地域の保健所、医療機関、薬局、社会福祉施設などが連携をして患者の服薬完遂率の強化を図るものです。

著者プロフィール

らくすりくん(ペンネーム)◎倉敷中央病院(岡山県倉敷市)薬剤部のベテラン薬剤師。

連載の紹介

こちら倉敷中央病院薬剤部です!
病床数1166床の急性期病院、倉敷中央病院に勤務する薬剤師が、イマドキの病院薬剤師の業務、その思いについて語ります。

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