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「コンビニより多い」薬局が果たすべき役割

2019/02/06
熊谷 信

 しばしば「コンビニより数が多い」と比較され、揶揄(やゆ)される薬局。個人的には「コンビニより多いですが、それが何か?」くらいにしか思っていませんが、あまりいい気持ちがする話ではありません。今回は、その比較の意味するところについて考えてみたいと思います。

 まず、それぞれの歴史を振り返ってみましょう。日本初の薬局は、1872年(明治5年)に東京の銀座に創業された資生堂薬局だとされています。一方のコンビニは(当時はコンビニの定義がはっきりしなかったため諸説ありますが)、1971年に愛知県春日井市にオープンしたココストアが1号店と言われています。ざっくりですが、薬局の歴史が150年、コンビニのそれが50年と考えますと、薬局はコンビニよりも昔から存在しているものです。

 それぞれ店舗数の推移を、日本フランチャイズチェーン協会が発表しているコンビニ数と、厚生労働省が公表している医療施設動態調査から調べてみました(下図)。これを見ると、薬局の数がコンビニの数を下回ったことはなく、2017年度時点では、薬局が5万9138店舗に対して、コンビニが5万7956店舗と肉薄しています。いずれにせよ、「薬局がコンビニより多い」という事実はここ30年近く変わっておらず、改めて問題にされるようなことだとは考えられません。

出所:フランチャイズチェーン統計調査(日本フランチャイズチェーン協会)、医療施設動態調査(厚生労働省)

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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