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ハリル監督解任で考えた、お金と職務のさじ加減

2018/04/19

 サッカー日本代表監督のハリルホジッチ氏が突然、解任されました。各社の報道によれば解任は2018年4月7日付で、ワールドカップ2カ月前の解任は「異例中の異例」とのこと。これが吉と出るか、凶と出るかは分かりませんが、批判の声が多いようですね。後任の西野監督は大変だと思いますが、いちサッカーファンとして応援を続けたいと思います。

 ハリル氏解任の理由はいろいろと報道されていますが、その1つとして、スポンサーの問題が挙げられています。ハリル氏本人の口からも「金とビジネス」というフレーズが出てきたと言われています。どういうことでしょうか。

 日本に限らず、サッカーには多くの企業がスポンサーとしてお金を出しています。競技としての魅力があるのはもちろんのことですが、私たちがサッカーの試合を楽しむ上で、スポンサーの存在は欠かせません。

 企業がお金を出す理由は、端的に言えば、その見返りがあるからです。一番分かりやすい例は広告で、サッカーの試合を通じて自社製品やサービスをアピールしているわけです。さらに、強力なスポンサーの意向はチームとして無視できません。競技の開催時間や場所、時には選手選考にまで(直接的に口を出すかどうかは別にしても)影響を及ぼすケースもあると聞きます。

 そうした、いわゆる“大人の事情”を排除して、競技としてのサッカーを「純粋に」追求するのも1つの道でしょう。とはいえ、サッカーのこれまでの歴史や成り立ち、現在のサッカー界が置かれている状況を考えると、そればかりが正しい判断だとは言い切れないな……とも感じます。個人的には、競技としてのサッカーを純粋に楽しみたいと思うと同時に、やはりスポンサーにお金を出してもらってサッカーを盛り上げてほしいとも思います。要はどちらか一方だけというわけではなく、何事もバランスが大切だと思っています。

 ちょっと熱く語り過ぎましたね(苦笑)。何もサッカー界に提言しようというのではありません。この構図、考えれば考えるほど、実は私たちの業界も似たようなものではないか……と思えて仕方ないのです。

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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