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「処方箋1枚当たり12分」、どう思う?

2016/06/28

 今月初め、厚生労働科学研究班による「薬局・薬剤師の業務実態の把握とそのあり方に関する調査研究」(研究代表者:徳島文理大学学長・桐野豊氏)の報告書が公表されました(厚生労働科学研究成果データベース収載の報告書はこちら)。既にご覧になった方も多いのではないかと思います。

 タイムスタディー調査ですので、実際に薬局に訪問し、それぞれの業務に掛かる時間を測定する方法で行われています。「処方箋1枚当たり平均で約12分」という結果が公表され、少なくともインターネット上では大きな話題になっていますね。

 もちろん平均値ですので、薬局によっても、また処方箋によっても時間は異なります。あくまでこの調査結果をベースに考えてみると、1枚12分ということは1時間に5枚の処方箋調剤を行うことになりますよね。薬剤師が1日8時間働いたとしたら、1日に40枚……。

 この計算されたような数字はいったい何でしょうか。まるで現在の「薬剤師1人当たり、1日40調剤」というのを裏付けるような素晴らしい調査結果となっています。お上の意向に沿った結果を出すための「“御用調査”では?」と考える人もいるかもしれませんね。

 この調査結果を少し詳しく見てみましょう。処方箋1枚当たり12分だということですが、報告書には、タイムスタディー調査の業務区分は以下のように記載されています。

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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