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またもや「調剤ポイント問題」でひと悶着!?

2012/09/26

 9月半ば、「調剤ポイント問題」に関して動きがありました。既に多くの方がご存じでしょうが、この10月から薬担規則の改正により規制されると言われていたものが、「半年間の延期」や「運用の弾力化」といった報道がなされ、「事実上、規制が先送りされる」との噂が飛び交ったのです。

 振り返ってみると、本来であれば今年4月から調剤ポイント付与は原則禁止になるはずでしたが、多くの薬局で調剤ポイント付与を実施しており、また周知や準備の期間を十分に設けるため、半年間延期して10月1日から施行することになった――という経緯がありました。

 この半年の間にも、業界内で色々なやり取りがあったのでしょうが、その内容については知る由もありません。正直なところ、このまさかの「再延期」の報道を聞いて、個人的には非常に驚きましたが、そのような印象を受けたのは私だけではないはずです。

 さて、この「再延期」報道の真偽やいかに。情報を整理してみたところ、まず厚生労働省が地方厚生局に対して、次のような通知を出していたことが分かりました。これを読む限りでは、「延期」という言葉はどこにも見当たりません。

【関東信越厚生局】保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について(平成24年9月14日保医発0914第1号)

 一方で日本チェーンドラッグストア協会は、この通知を受けて、「現行の調剤ポイント付与継続については、来年3月まで可能であると判断している」との見解を公表。その上で、引き続き調剤ポイント付与を求めていく姿勢を示しています。

【日本チェーンドラッグストア協会】保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う業界対応について~調剤ポイント付与禁止の省令施行に関する業界対応~(2012年9月19日NEWS RELEASE[第105号])

 さらに、日本薬剤師会が9月20日の定例記者会見で、公式見解を発表しました。

【日本薬剤師会】保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について(2012年9月18日日薬業発第175号)

 一部を抜粋します。

 今回の一部改正は、(中略)一部負担金等の受領に応じて専らポイントの付与・その還元を目的とするポイントカードについては、ポイント付与を認めないことを原則とするものです。
 ただし、現金と同様の支払い機能を持つクレジットカードや一定の汎用性のある電子マネーによる支払に生じるポイント付与は、当面、やむを得ないものとして認められますが、その取り扱いについては「引き続き年度内を目途に検討する」とのことです(注:専らポイントの付与・その還元を目的とするポイントカードの取り扱いについて、経過措置期間を設けるという趣旨ではありません)。

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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