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薬剤師が防げたかもしれない“不幸な”副作用被害

2011/11/30

 先週の原崎大作さんのコラム「ガジェット!な日々」で、医薬品個人輸入の話題が取り上げられていました(参照)。ご覧になった方も多いのではないかと思います。

 記事へのコメントでも指摘されていましたが、私が考える医薬品個人輸入の大きな問題点の一つとして、個人輸入された医薬品による健康被害は「医薬品副作用被害救済制度」の対象外であることが挙げられます。これについては以前から、厚生労働省が注意喚起を行っています。

厚生労働省:「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」

 この医薬品副作用被害救済制度、“万が一”の場面で役割を果たすものであるため、私たち薬剤師を含め、一般の人々は普段ほとんど意識することがありません。ですが、こうしたセーフティーネットが整備されているからこそ、医薬品を安心して使えるという側面もあります。

 ただし、国内の病院で処方された医薬品や、国内の薬局で購入した医薬品であればすべてが救済対象になるかというと、そうではありません。「適正に使用したにもかかわらず」という前提条件が掲げられているからです。

 この「適正な使用」とはどのようなことを指すのでしょうか。医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトにあった、「医薬品副作用被害救済制度に関するQ&A」から引用します。

Q2.「適正な使用」とは、具体的にどのような使用をいうのですか。
A.「適正な使用」とは、原則的には医薬品の容器あるいは添付文書に記載されている用法・用量及び使用上の注意に従って使用されることが基本となりますが、個別の事例については、現在の医学・薬学の学問水準に照らして総合的な見地から判断されます。

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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