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OTC薬を売るときの“最初の一言”

2009/09/21

 改正薬事法が施行されてから、3カ月余りが経ちました。ケンコーコムの「覆面調査」によって、新たなOTC薬の販売制度を守っていない薬局の存在が公にされたりと、OTC薬販売の制度や形態が何かと注目を集めています。

 OTC薬の販売制度でよく議論されている、「対面かネットか?」という話は、今はちょっと置いておきます。今回は、われわれ薬剤師が「薬の専門家」として、販売時にどのような情報提供をするべきなのかを考えてみたいと思います。

 OTC薬は、リスクの程度によって第1類から第3類まで分類がなされ、リスクごとに情報提供の方法やそれを行う専門家が規定されています。現時点では、その規定の遵守ばかりが重視されていますが、言ってみればこの規定は「売る側の理屈」です。現場での対面による販売であれば、提供する情報を取捨選択していく必要があります。

 リスク分類は大切とはいえ、使用者の視点に立って考えてみると、別の観点からも情報提供のやり方を変える必要があるのではないでしょうか。様々な切り口がありますが、一つは「その薬の使用歴があるかどうか」という観点ではないかと思います。

 そこでOTC薬を販売する際は、まず一言目に「この薬を使ったことがありますか?」と質問してみるのはいかがでしょう。そして、返答に応じてその人への情報提供の内容を変えるのです。以下に情報提供の一例をお示しします。

◆初回購入の場合
・現在の症状および使用目的
・用法・用量などの基本的な使用方法
・薬剤によるアレルギーの有無
・副作用の症状や対処方法
・併用薬の有無


◆使用歴がある場合
・どのように使用したか
・使用による、副作用やアレルギー出現の有無
・使用したことで、効果があったかどうか
・併用薬の有無

著者プロフィール

熊谷信(薬剤師・ブロガー)
くまがい しん氏 信州大学経済学部を卒業後、自動車ディーラーの職に就くが、「自分で薬局を開きたい」との思いから、社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業後、くまがい薬局を開局したが、3年4カ月で廃業し、勤務薬剤師に。2014年4月、長野県諏訪市にららくま薬局を開局。

連載の紹介

熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
ららくま薬局(長野県諏訪市)を開設し患者と向き合っている熊谷氏が、日々の業務やニュースから感じ取ったことを現場目線で書きつづります。本人のブログ「薬局のオモテとウラ」も好評連載中です。

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