
高尿酸血症は、血液中の尿酸濃度が高まった状態を指します。痛風は、高尿酸血症により、過剰になった尿酸が結晶化して関節腔内に沈着し、炎症を引き起こして腫れや痛みを生じる疾患です。痛風の発作が起きると、足の親指(第1趾)の付け根の関節などが腫れ、耐えがたいほどの激痛に襲われます。
尿酸は、プリン体の新陳代謝の過程で分解して作られる物質で、いわば老廃物です。この尿酸の血中濃度が高くなり、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と定義されています。圧倒的に男性に多く、高尿酸血症は成人男性の約2割に認められるようです。
痛風や高尿酸血症の原因となるプリン体は、肉類や内臓、魚卵、魚介類など多くの食品に含まれており、それらをたくさん食べ続けていると、体内のプリン体が増え、尿酸値が高まります。ただし体内の尿酸のうち、飲食物の摂取に起因するものは2割程度で、残りの多くは体内で合成されたものです。体内で尿酸の産生が増加する、または、腎臓での尿酸排泄機能が低下した場合に、血液中の尿酸濃度が高まり、高尿酸血症になります。