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痛風・高尿酸血症に効く漢方(1)
痛風・高尿酸血症の考え方と漢方処方

2021/01/21
幸井 俊高

 高尿酸血症は、血液中の尿酸濃度が高まった状態を指します。痛風は、高尿酸血症により、過剰になった尿酸が結晶化して関節腔内に沈着し、炎症を引き起こして腫れや痛みを生じる疾患です。痛風の発作が起きると、足の親指(第1趾)の付け根の関節などが腫れ、耐えがたいほどの激痛に襲われます。

 尿酸は、プリン体の新陳代謝の過程で分解して作られる物質で、いわば老廃物です。この尿酸の血中濃度が高くなり、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と定義されています。圧倒的に男性に多く、高尿酸血症は成人男性の約2割に認められるようです。

 痛風や高尿酸血症の原因となるプリン体は、肉類や内臓、魚卵、魚介類など多くの食品に含まれており、それらをたくさん食べ続けていると、体内のプリン体が増え、尿酸値が高まります。ただし体内の尿酸のうち、飲食物の摂取に起因するものは2割程度で、残りの多くは体内で合成されたものです。体内で尿酸の産生が増加する、または、腎臓での尿酸排泄機能が低下した場合に、血液中の尿酸濃度が高まり、高尿酸血症になります。

著者プロフィール

幸井俊高(「薬石花房 幸福薬局」代表)
こういとしたか氏。東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。ジョージ・ワシントン大学経営大学院修了。1998年、中国政府より中医師の認定を受け、日本人として18人目の中医師となる。2006年に「薬石花房 幸福薬局」を開局。『漢方でアレルギー体質を改善する』(講談社)『男のための漢方』(文春新書)など著書多数。

連載の紹介

幸井俊高の「漢方薬 de コンシェルジュ」
東京の老舗高級ホテル「帝国ホテル」内で、完全予約制の漢方薬局を営む幸井氏。入念なカウンセリングを行い、患者一人ひとりに最適な漢方薬を選んでくれる薬局として、好評を博している。これまで多くの患者と接してきた筆者が、疾患・症状ごとに症例を挙げて、漢方薬の選び方と使い分けについて解説する。

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