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夜尿症に効く漢方(1)
夜尿症(おねしょ)の考え方と漢方処方

2020/12/25

 夜尿症とは、「5歳を過ぎてからも1カ月に1回以上の頻度で睡眠中に自覚せずに尿失禁する状態が3カ月以上続くもの」(日本泌尿器科学会)と定義されています。女児に比べて男児に多く、成長に伴い頻度は減りますが、10歳児の5〜10%、15歳の1〜2%に見られるとの報告もあります。

 夜尿症は、睡眠中に膀胱がいっぱいになっても尿意で目を覚ますことができない覚醒障害に加えて、膀胱の容量が小さいこと、夜間の尿量が多いことなどが関係していると言われています。日常生活では、夜更かしをしない、利尿作用のあるカフェインを含む飲み物を控える、便秘にならないようにする、寝る前の数時間は水分摂取を減らす、水分を多く欲しがらずに済むよう食事を薄味にする、などの工夫ができます。

 西洋医学では、おねしょアラーム(下着がぬれるとアラームが鳴る)の使用、夜間尿量を減少させる抗利尿ホルモン薬や、膀胱の収縮を抑制する抗コリン薬の投与などが行われます。

著者プロフィール

幸井俊高(「薬石花房 幸福薬局」代表)
こういとしたか氏。東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。ジョージ・ワシントン大学経営大学院修了。1998年、中国政府より中医師の認定を受け、日本人として18人目の中医師となる。2006年に「薬石花房 幸福薬局」を開局。『漢方でアレルギー体質を改善する』(講談社)『男のための漢方』(文春新書)など著書多数。

連載の紹介

幸井俊高の「漢方薬 de コンシェルジュ」
東京の老舗高級ホテル「帝国ホテル」内で、完全予約制の漢方薬局を営む幸井氏。入念なカウンセリングを行い、患者一人ひとりに最適な漢方薬を選んでくれる薬局として、好評を博している。これまで多くの患者と接してきた筆者が、疾患・症状ごとに症例を挙げて、漢方薬の選び方と使い分けについて解説する。

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