
漢方薬は複数の生薬の組み合わせにより、大きな効果を表します。(写真:室川イサオ)
誰かに会ったり近距離で話をするとき、口臭が気になるのは人の常でしょう。人間には多かれ少なかれ、誰にでも体臭や口臭があります。特に寝不足や疲れが重なった状態で、にんにくなどの刺激物を食べ過ぎたりアルコールを飲み過ぎたりしたときには、口臭が強まります。
口臭の原因の一つは、歯周病や虫歯など、歯や口腔内の病気です。歯や歯茎で繁殖する細菌や膿から臭いが発生しますので、その場合は歯周病や虫歯を治療すれば口臭が収まるでしょう。しかし、歯の治療をしても口臭が消えない、あるいはもともと歯は健康なのに口臭がする、という人もたくさんいます。
漢方で口臭は、口腔内を含め、主に消化器系にたまる過剰な熱が臭いとなって表れると考えます。消化器系の機能不調やストレスの影響で口臭が強くなったり、また自分の口臭に敏感になったりする場合もあります。