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カペシタビンで頻発の手足症候群をどうフォローする?

2020/11/30

65歳女性Dさん

職業:専業主婦
現病歴:大腸がん、進行再発
レジメン:大腸がん(進行再発)術後補助CAPOX療法 (カペシタビン[商品名ゼローダ他]とオキサリプラチン[エルプラット他]の併用)

今回Dさんは、外来でCAPOX療法の7コース目の治療を受けるために21日ぶりに来院。医師の診察前に薬剤師外来で面談を行った。

川上「前回、抗がん薬を投与してからの症状はいかがでしたか」

「手足のしびれも気になるけど、手足の痛みが強くなってきました。手の指先は真っ黒になってきて」
                 
川上「手のしびれがあるとのことですが、ボタンをはめたり、ペットボトルを空けたりする細かい作業はできますか」

「それはできています。足もしびれるけど、転ぶことはありません」
                 
川上(手のひらを見せてもらいながら)「手のひらに黒い斑点がありますね。指先が乾燥していて少し皮がむけていますが、痛みはありませんか」

「治療を重ねるたびに、黒い斑点が多くなってきました。痛みがあるのは皮がむけた指の関節のところで、手の指先の痛みはありません。」

川上「足はどうですか」

D「足も黒いんですよ。足裏は、地面と触れる場所の皮がむけて痛いです」

川上(足裏を見せてもらいながら)「地面に当たる部位が赤くなっていますね。痛いのはここですね。安静時、例えば椅子に座っていても痛みはありますか」

「座っている時は、痛みはありません。30分くらい歩いていると、足裏が痛くなります。買い物は何とか行けています」

著者プロフィール

川上和宜(がん研有明病院薬剤部臨床薬剤室長) かわかみかずよし氏。2000年昭和薬科大学大学院医療薬学専攻修了、博士(薬学)。日本医療薬学会認定「がん専門薬剤師」「がん指導薬剤師」。2019年から現職。「がん専門薬剤師は資格を取ってからが勝負!」をモットーに、日々、試行錯誤しながら薬剤師外来を行っている。時にくじけそうになることもあるが、持ち前の前向きさと粘り強さを武器に、患者と真摯に向き合う。

連載の紹介

川上和宜の「患者に向き合う!がん薬剤師外来」
薬剤師が苦手意識を抱きがちな、抗がん剤の薬学管理。「薬剤師の仕事は、薬を調剤して服薬指導するだけでなく、薬学的視点から治療効果を最大限に引き出して副作用を最小限に抑える、がんの薬物療法全体をマネジメントすることだ」と語る川上和宜氏が、薬剤師外来における実践例を交えてコツをレクチャーします。ご意見・ご質問もお待ちしています。

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