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【第5問】
ピロリ除菌の処方監査のポイントは

2019/11/18

 前回、社会人ラグビー部のゼネラルマネージャー(GM)をしているO.Yさん(48歳、男性、身長175cm、体重60kg、服用薬なし)が、嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えて受診し、入院治療になったと書きました(「【第4問】体調不良で入院した患者さんの輸液療法」)。医療人になろうと考えている皆さんなら、当然、患者さんのその後の経過が気になりますよね。

 そう、薬剤師としてその薬物療法が適切であると判断し、その通りに治療が行われたら、その効果や副作用の発現を確認することは責務です。私もとても気になります。「元気になったのだろうか?」「以前のように、ラグビー部の選手たちを守るためにチームの立て直しに全力で取り組んでいけるのだろうか?」――などなど。

 経過を確認するには、O.Yさんの部屋に行って確認するのが1番です(カルテや看護記録を見るだけで済まそうなんて、思っていないですよね?)。患者さんから直接情報を収集することが大切です。ひょっとすると、ラグビーの話や、もっと笑える話も聞けるかも?

 実際にO.Yさんの部屋を訪ねたところ、すっかり元気になっていて、笑顔で「今すぐにでも退院して、次のリーグ戦に向けて戦略を立てなければ!」と熱く語ってくれました。ただ、O.Yさんは嘔吐などの胃部不快感を訴えていたこともあり、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が行われました。その結果、ヘリコバクター・ピロリ感染が認められ、以下の院外処方箋が発行されました。

 さて、この処方について監査してみてください。適切な対応ができるかな?

著者プロフィール

伊東明彦(明治薬科大学特任客員教授)いとう あきひこ氏 1978年星薬科大学卒業。東京女子医科大学病院薬剤部を経て、2005年に明治薬科大学薬学部 薬学科教授、2019年4月より現職。薬学教育協議会の専務理事・業務執行理事、病院・薬局実務実習関東地区調整機構事務局長を務める。

連載の紹介

伊東明彦の「解けるか?薬学生!」
明治薬科大学で卒業試験の問題をつくっていた伊東氏。ときに難題を出題して薬学生を悩ませていたが、その心には「薬剤師国家試験をパスするだけでなく、将来、薬剤師として現場で困らないようにしてあげたい」という願いがあった。同様に、本コラムでの出題を通して、全国の薬学生にエールを送る。

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