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コロナ禍の学術大会,ウェブ開催か?リアル開催か?

2020/10/09

Illustration:立花 満

 例年、秋には多くの学会が学術大会を開く。しかし、今年は例年通りとはいかない。新型コロナウイルス感染症の影響で中止や延期、ウェブ開催とする学会が少なくない。また、現地で開催しつつ、来場できない人たちのためにウェブ配信を行う「ハイブリッド開催」も見られる。近頃は、新しい様式を取り入れながら生活を取り戻しつつある様子が、テレビなどで映し出されることが増えた。学術大会のハイブリッド開催も、新しい様式の1つなのだろう。

 しかし、特に地方都市ではまだまだ新型コロナウイルス感染症に対する警戒が厳しい。筆者が担当するある在宅患者の家族は、「本人や家族が県外に出た場合には、往診ができなくなると医師から言われた」と話す。他の地域でも、他府県から家族が帰省する家にはヘルパーが来てくれないと聞いた。家族から患者、訪問する医師や看護師、ヘルパーに感染し、他の患者に広げてしまうことを懸念するのだろう。そして、いざ感染者が出た場合も地方都市ほど心ない攻撃が深刻だ。筆者の薬局がある地域では、従業員の感染を公表した店に石が投げ込まれ、窓ガラスが割られる事件があった。地域に住んでいられなくなり引っ越したという人の話も聞く。感染者に対する偏見や差別はあってはならないが、万一、自分が感染したなら、大げさではなく薬局を続けていけなくなるのではないかという危機感はいまだにある。

連載の紹介

Inside Outside
薬業界に精通した薬剤師が匿名で薬局・薬剤師に関わる諸問題を自由に論じます。(このコラムは「日経ドラッグインフォメーション」で連載されている同名のコラムの転載です。本コラムに関するご意見・ご要望は、「お問い合わせフォーム」にてお送りください)

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