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リパクレオンと従来の消化酵素薬の違いは?

2012/08/22

 先日、エーザイのMRさんが、リパクレオン(一般名パンクレリパーゼ)の投薬期間制限が解除になったことを教えてくれました。

 恥ずかしいことに、私はこの薬のことを詳しく知りませんでした。ですので、他の消化酵素薬と比較して、どのような新規性があるのかを聞いてみました。

 まず、返ってきた答えは力価が高いことでした。リパクレオンに含まれる消化酵素の活性は、他の薬剤と比較にならないぐらい高いようです。脂肪の吸収が高まって、体重減少を抑制したり栄養障害、便の状態を改善していきます。そして、最終的にはQOL低下や感染症のリスク軽減も期待できるようです。しかも、海外ではすでにかなりの使用実績があるようです。日経メディカル オンラインで、承認当初の記事を見付けました。

 そしてこれまでの消化酵素薬は匂いが強かったのですが、リパクレオンはそれが少ないそうです。また、原料はブタ由来のみで、従来の消化酵素薬のようにウシ蛋白質に対して過敏症をもつ患者さんへの投与禁忌はありません。

 多くの消化酵素薬は腸溶ですが、消化酵素自体は胃酸で失活してしまうそうです。そこで、PPIを併用したり、消化酵素薬を大量に投与したりするケースがあるようです。

 ちなみに2009年版の『慢性膵炎診療ガイドライン』では、リパクレオンが日本にないことから、適応外で消化酵素薬の大量投与について言及しているそうです。次期改訂では、リパクレオンがエビデンスとともに掲載される可能性が高いとのことでした。

 ということは?日本で歴史のある、その他の消化酵素薬の常用量投与はどうなのでしょう?患者さんにはきちんと効いているのでしょうか?これが最も気になった点で、添付文書の効能・効果の欄を確認してみました。

リパクレオン 
【効能・効果】
膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充
1、効能効果に関連する使用上の注意
非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全により、脂肪便等の症状を呈する患者に投与すること。

著者プロフィール

堀籠淳之(中央薬局[北海道旭川市])
ほりごめ あつし氏 北海道旭川市生まれ。東京薬科大学卒業後、同大学の大学院に進学し、薬学専攻博士課程を修了。1999年に旭川に戻って父親が経営する中央薬局に就職し、2010年に代表取締役に就任。本人のブログ「旭川の薬剤師道場」も好評連載中。

連載の紹介

堀籠淳之の「日々是精進!薬剤師道場」
博士号を持ち、薬局経営者になった今も、自らを厳しく律して精進に励む“武闘派”薬剤師の堀籠氏。積極的に参加している勉強会や研修会で仕入れたホヤホヤの医薬品情報・医学的知識や、日常の薬局業務の中で感じた疑問、薬剤師や薬業界に対するメッセージなどを熱く綴ります。

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