先日、「がん疼痛緩和と医療用麻薬の適正使用推進のための講習会」で、講師として在宅緩和ケアについてお話する機会を頂きました。私も含め演者全員による討論のセッションが終わると、何人かの先生達がご挨拶にいらして下さいました。
その最後に旭川医科大学医学部3年生の学生さんがやってきて、講演の感想と自己紹介を述べた後に、「薬局で実習させて頂けませんか?」と依頼されました。
薬学生や医療事務を目指す学生の実習は受け入れたことがありますが……。とは言っても断る理由も無いので、すぐに「いいですよ~。何とかできるでしょう!」と返事をしてしまいました。
この学生さんは、もともと他職種との関わりに興味があり、春休み中ということもあって、今回の聴講で薬剤師による在宅ケアを見学したいという気持ちになったそうです。プロの医療従事者ばかりが集まる講習会に来るだけでもすばらしいと思いますが、そこで薬局見学までセッティングしてしまう行動力に脱帽です。
前日までにメールのやり取りを何回かして、ある患者さんの在宅訪問を予定している日に合わせて、3年の女子と1年の男子が朝一番で薬局に現れました。午前中はその患者さんの訪問前の準備から見学してもらいました。
・患者さん家族に電話して体調や残薬の確認
・医療用麻薬の準備
・医師への処方提案書の提出
・処方箋情報を見ての調剤