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学生一人で服薬指導してもよい?

2015/09/16

学生の服薬指導の様子(本人の許可を取っています。現在は薬局薬剤師として活躍中)

 2010年度から始まった6年制薬学教育の実務実習ですが、実習内容の質そのものは薬局においても、病院においても向上していると聞いています。しかし、始まって約5年が経過し、問題点もいくつか挙がっているようです。今回はその中から「薬学生が行う服薬指導」について考えてみたいと思います。

薬学生が行う実務実習の実施上の条件と3つの区分
 まず、実務実習の実施に当たっては、患者の同意を得ることが大前提となります。その上で、「目的の正当性」と「行為の相当性」の確保が求められます。目的の正当性については、実務実習は薬学教育の一環であることから当然担保されています。行為の相当性については、「患者、医療従事者及び薬学生等の安全確保の観点から適正な手段が取られていることが重要」と厚生労働省は述べています。

 こうした実務実習実施上の条件(患者の同意・目的の正当性・行為の相当性)が満たされ、薬剤師による包括的な指導・監査が行われていることを前提として、薬学生が行う実務実習は以下の3つに区分されています。これらは、薬学生の行為が患者などの体に及ぼす恐れのある直接的・間接的リスクの程度に応じて分類されています。

A 薬学生の行為の的確性について、指導・監督する薬剤師による事後的な確認が可能なもの
B 薬学生の行為について、薬剤師がその場で直接的に指導・監督しなければ的確性の確認が困難なもの
C 上記AおよびBの類型に該当しないため、薬剤師が行う行為の見学に止めるもの


厚生労働省「薬剤師養成のための薬学教育実務実習の実施方法について」 より)

著者プロフィール

平野 道夫(まい薬局富士見店〔埼玉県富士見市〕管理薬剤師、武道家)ひらの みちお氏 1959年生まれ。城西大学薬学部卒業。埼玉県薬剤師会支部で20年以上にわたって学術部理事を務め、薬剤師や薬学生の教育に尽力。認定実務実習指導薬剤師。

連載の紹介

平野道夫の「薬局手習指南所」
毎年、実務実習生を受け入れるとともに、地区薬剤師会の集合研修の講師として地域保健、在宅医療、災害時医療、セルフメディケーション、OTC薬、薬局製剤などに関する講義を担当。「街の薬局薬剤師は、薬剤師の本質を再考して原点回帰すべき」と唱える平野氏が、薬学生や若手薬剤師への教育・指導を通じて感じたこと、考えたことをつづります。

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