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電子処方箋・リフィル・オンライン診療が変える薬局の未来

2022/01/24
狭間 研至=ファルメディコ(大阪市北区)代表取締役、思温病院(大阪市西成区)理事長、医師

 「電子処方箋」。文字だけは10年近く前から見ていて、文字も漢字5文字でもっちゃりしているので、ともすると「あぁ、いつものやつか……」と読み過ごしてしまいそうで、e-Rxとか、名前を横文字にしたらもうちょっとインパクトが出るのかもしれません。ただ、よく考えると、これが具体化するとすごいことが起こるはずです。

 なぜなら、調剤薬局というビジネスモデルが、医療機関の受診後に、紙の処方箋が発行され、それを受け取った患者さんを対象にしたものであったからです。

 当たり前のことを申し上げるようですが、どんなに良いことをやっていても採算が取れなければ(商売になっていなければ)、永続的に続けることはできません。医療においても同じことで、医療機関も薬局も、ある意味では商売として成り立ち、永続的にサービスを提供していかなければ、患者さんは困ってしまいます。

 商売は売り上げがあってこそ。そして、売り上げはお客様がいてくださってこそ(客数×客単価)ですから、お客様の行動がどうなるのかはビジネスモデルの根幹に影響します。

 電子処方箋は2023年1月から運用の予定ですし、オンライン診療・服薬指導は、この2022年度報酬改定で、適応がさらに広がり進みそうです。しかも医療機関に行かずとも処方薬が受け取れる(表面的には、患者からはそう見えるはずです)リフィル処方箋が、診療報酬改定のど真ん中(0.1%の引き下げ項目として)に来ました。

 だとすれば、です。

 「医療機関にも行かない」「紙の処方箋もでない」という形で薬を受け取る時代が、そう遠くない(少なくとも5年はかからない!?)未来にくるということでしょう。

 今回は、電子処方箋、オンライン診療、そしてリフィル処方箋がもたらす薬局の3つの変化を、ビフォー(現在)・アフター(近い将来)に分けて整理しておきたいと思います。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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