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「モノからヒトへ」は中小薬局の福音である

2021/07/26

 調剤業務を扱う上場企業の2020年度の決算が出そろってきましたが、ドラッグストア各社が好調です。今までは「物売りのドラッグ、調剤の調剤薬局」という感じで、同じ医薬品等小売業ではあるものの、隣接する別分類のように思われていましたが、最近では同じ土俵で比較されることも増えてきたようです。もちろん、売上構成比等々が違い、収益モデルも異なりますが、調剤併設店の比率が上がり、調剤の売上高が急速に増大していることもあり、事情は大きく変わってきたのだと思います。

 最近では、宅配ロッカーの設置やフードデリバリー業者との協業、さらには、様々なアプリの導入など、超大手企業ならではの投資や仕組みや規模感で、バンバン業界に攻めて来ている(?)感じがあります。

 やはりドラッグストアにとって調剤は、7.5兆円を超える市場性と共に、OTC薬やヘルスケア商品よりも非常に高い客単価や利益率が、ビジネスとしても魅力的なのだろうと思いますし、それを積極的に導入していくことで新たな顧客を開拓し、商品を購入する顧客1人当たりの売り上げを高く(アップセル)できます。さらに「調剤ができる」ということは、薬剤師の採用に際しても新たなアピールポイントになるため、まさに「やるしかない」という感じなのかな、と個人的には見ています。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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