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薬剤師の対人業務が必要とされる場面

2021/05/27

 薬剤師の対人業務と聞くと、「対物業務の重要さを知らないのか!」と言われることがあります。このモノからヒトへのシフトと言う表現が、誤解を生みやすいのだと思いますが、対物業務の重要性は従来と同様変わりません。しかし、ポリファーマシーに代表される現在の地域医療の問題点を解決するためには、薬剤師が対物業務にのみ専念していては良くないのです。
 
 「薬剤師法第1条のあり方から見ても、薬剤師は対物業務込みの対人業務に取り組むべきである」といった文脈の中で、薬剤師の業務が対物から対人へと示されたのが、2015年。もう6年近く前のことになりました。とはいえ、現実のあり方はほとんど変わっていません。

 私自身も、自分の薬局で多くの薬剤師と試行錯誤を繰り返してきましたが、失敗ばかりでした。対物から対人に重心を移していくためには、薬剤師が患者を知るための知識・技能・態度を磨くこと、そして、薬剤師が患者を良くするための時間・気力・体力を創出することという2つのポイントをクリアしなければ、なかなか薬局や薬剤師の実務を変えることはできないことを痛感してきました。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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