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薬価差益と調剤料に頼らない薬局経営とは

2021/04/05

 私がこの業界(?)に入ったのが、2004年ごろでした。それから、あっという間に15年以上が経過してしまいましたが、薬局の経営はなかなか厳しい方向に向かっていると思います。時々、「あの頃の調剤報酬のままだったら、今の薬局経営はもっと楽だろうな」と思うことがあります。

 真綿で首を絞めるように、というのは言い過ぎかもしれませんが、2年の1回の調剤報酬改定により、従来通りのやり方のままでは処方箋1枚当たりの単価は減り、薬局の経営は徐々にうまくいかなくなってきているのだと思います。

 加えて、薬価改定は毎年行われるようになり、敷地内薬局がじわじわと増加することによる患者数の減少も地域によってはあるでしょう。さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による患者数減少もダメージを与えています。2年に1回の調剤報酬改定に伴う処方箋1枚当たりの単価の減少は、「売上=客数×単価」ということを考えれば、薬局経営に従来以上の大きな影響を与えることは間違いないでしょう。

 もし、一時的に神風のようなものが吹いて、(1)薬価の改定はなく(できれば引き上げも!?)、(2)調剤技術料(=調剤基本料+調剤料)は引き下げられず(できれば、引き上げも!?)、(3)敷地内薬局を禁止してもらって患者さんが出口で吸い込まれないようにすれば、薬局の未来は安泰になるでしょうか。

 もちろん、違いますよね。一時的には一息つくのかもしれませんが、大きな時代の流れを変えるまでには至らないのだと思います。

 では、どうすれば良いのでしょうか。私自身が、自分の経験も含めて実感している基本的な考え方を3つお示ししたいと思います。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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