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無資格調剤報道で「0402通知」を再確認

2021/04/02

 先日、三重県の薬局が無資格調剤などにより行政処分されたというニュースが報道されました(関連記事:処方箋なし販売と無資格調剤で行政処分)。複雑な思いでご覧になった方も多いと思うのですが、私もその1人です。

 私自身は、薬剤師が対物業務から対人業務にシフトしていくには、「業務フローの整理と見直し」および「積極的な機械化とICT化」を行うことで、業務的重要性は高いが、薬学的専門性はないという業務をあぶり出し、それを担うための「非薬剤師スタッフ(パートナー)の教育と導入」を行うことが欠かせないと思ってきました。

 これらの取り組みを進めて初めて、薬剤師が患者を良くするための時間・気力・体力を確保することができるのだというのが、私自身の実感なのですが、調剤は薬剤師のみが行うということを規定した薬剤師法19条があり、なかなか難しい面もありました。

 そんな中、2019年4月2日に厚生労働省から発出された「調剤業務のあり方について」と題するいわゆる「0402通知」が出て、業界的にもインパクトがあったと思うのですが、その一方で、この通知は非常に誤解されやすいと感じてきました。

 その代表的なものが「ようやく、日本にもテクニシャン制度が部分的とはいえ許可された」というように捉えられる向きがあることですが、全く違います。詳細な背景は分かりませんが、今回の無資格調剤のニュースでも、0402通知を正しく読み込まないことが遠因になっているのではないかと感じる面もあります。

 では、なぜ、このような誤解やそれに基づく不適切な事案が起こり得るのか。私が考える代表的な理由を3つお示ししたいと思います。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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