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電子処方箋の全国運用と「患者のための薬局ビジョン」

2020/06/24

 少し前の話になりますが、2010年ごろでしたか、とある学会で「香川県で電子処方箋の実証実験が始まった」という発表を聞いて、大変驚いた記憶があります。

 処方箋が電子化されことによって、紙の処方箋内容をレセプトシステムに入力するときの手間やミスをなくすことができますし、情報共有される過程で、薬局では知ることが難しかった病名や既往歴など患者さんの基本情報を得て調剤できるようになるなど、「進むべき方向はそうですよね」と思うメリットが挙げられていました。

 その後、ニュースなどで何度か目にしたものの、私自身にとってはあまり現実味のない話でしたし、その後、実施に向けたニュースを耳にすることはありませんでした。当時は、データをやり取りする共通規格に問題があるのかとも思いましたし、今になって思えばスマートフォンの普及率の問題やいわゆるITインフラ、コスト面などの課題が多くあったのかも知れません。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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