DI Onlineのロゴ画像

対面とオンラインによる「4つの医療パターン」

2020/06/03

 医療において対面の重要性は言うまでもありません。診療にしても服薬指導にしても、対面で行うことは、法律的にも最も重要な部分だとされてきました。この20年余りのICTの進歩は、私たちの生活のあり方を大きく変えたのと同様、医療においても対面ということを見直した方が良いのではないかと思う反面、医師として診療行為を行う上では、やはり、対面の重要性を痛感しているのも事実で、大変に難しい問題だなと感じてきました。

 しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐという観点から、2020年4月7日の緊急事態宣言に引き続き、4月10日の事務連絡によって、限定的に認められてきたいわゆるオンライン診療やオンライン服薬指導とは別枠で、電話や他の情報通信機器等を用いた診療や服薬指導が、時限的・特例的に認められるようになりました。実際、私自身も医師として診療する際に、電話での再診によって処方箋を発行するようになったり、薬局経営者として自身の薬局で「オンライン服薬指導を行った」という報告を聞いたりと、今までになかった状況に少なからず戸惑いがあるのも事実です。

 現在、緊急事態宣言は解除されていますが、この事務連絡による措置は、当面継続される方向で議論されており、この間のエビデンスによっては、恒久的な取り扱いになる可能性があるとの報道もあります。その行方については、私自身はよく分かりませんが、とりあえず、医師の診療と薬剤師の服薬指導が従来通りの対面と、今回の事務連絡によるオンラインの2通りによって行えるという状況が一定期間続くことになりました。

 この1カ月余りの間、従来経験しなかった現場を経験してきましたが、「これは対面じゃないと、やはり危ないなぁ」という症例もあれば、「これはオンラインでも十分だな」と思う症例もあるのも事実です。つまり、全部オンラインというのはやはり無理があるし、全部対面というのも、時代にそぐわない気がします。そこで、ちょっとまとめてみたところ、少しスッキリしたので、皆さまとシェアしておきたいと思います(表1)。

表1 対面とオンラインによる「4つの医療パターン」

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

この記事を読んでいる人におすすめ