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なぜ、医師は薬剤師の話を聞かないのか?

2018/06/27

 医薬分業制度の下では、医師が診断と処方を、薬剤師が調剤を担います。調剤を行う上では、薬剤師法第24条でも定められている通り、処方箋の内容に疑義がある場合には、医師に照会して確認した後でなければ調剤してはなりません。この疑義照会という制度は、医薬品の適正使用・医療安全の確保という薬剤師の使命を果たす上で欠かせません。

 もちろん、医師も患者さんの薬物治療を適正かつ安全に行っていくことを求められていますが、薬剤師のダブルチェックにより、より適正で安全なものになります。この疑義照会について、医師法には記載されていませんが、「保険医療機関及び保険医療養担当規則」(療担規則)の第23条に「保険医は、その交付した処方せんに関し、保険薬剤師から疑義の照会があつた場合には、これに適切に対応しなければならない」と明記されています。

 患者さんはもとより、医師にとっても薬剤師にとっても重要なはずの疑義照会ですが、現場でうまくいっているとは言えないように思います。

 薬局経営者としては、医師は薬剤師の話を聞いて積極的に活用してほしいと思います。一方で、医師としては、正直、若干無理があるなと思うケースも少なくありません。

 医師と薬局経営者の双方の立場で活動する中で、なぜ、医師が薬剤師の話を聞かないのかが、私なりに分かってきました。その理由は、大きく分けて3つです。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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