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薬剤師が医師に言ってはいけない言葉

2018/06/11

 地域包括ケアシステムの中では、多職種連携・チーム医療推進が不可欠です。高齢者医療のほとんどが薬物治療であり、医師が薬剤を処方し薬剤師が調剤することを考えれば、医師と薬剤師の連携は、今後、今まで以上にスムースかつ強固なものになっていくことは明らかです。

 しかし現実としては「医師との連携」に、ちょっと及び腰の薬剤師が多いのではないかと思います。その理由は、疑義照会であまりいい経験をしたことがないから、ではないでしょうか。

 処方箋を応需して、患者との会話などから得られた情報を基に、「これは…!?」という疑義を処方箋に見つければ、当然、医師に疑義照会することになります。これは薬剤師法第24条に定められた薬剤師の義務です。義務を果たそうとしているにもかかわらず、話を聞き入れたもらえないばかりか、場合によっては、怒られることすらあるのが現実です。

 「法律上、薬剤師には疑義照会をする義務がある以上、医師は薬剤師からの疑義照会を応需する義務があることを法律に明記してほしいです!」と言われたことが何度かありますが、それもまた容易なことではありません。そもそも、疑義照会の意味を考えれば、法律で罰せられるから渋々聞くというのも違う気がします。

 私は、在宅医療や病棟回診などの現場で、薬剤師とともに診療を始めて8年余りになります。医師と薬剤師の連携、チーム医療の推進によって薬物治療の質が向上することを実感してきました。当然ながら試行錯誤はありましたし、今後もあると思いますが、ちょっとしたポイントがあることが分かってきました。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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