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医師にとっての採血、薬剤師にとっての調剤

2018/03/20
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 皮膚の表面から見えない血管を探して、注射針を刺して血液を採取する――。医師になって、まずぶち当たる壁といえば、採血ができるかどうかです。患者さんに痛みを伴う処置である上、うまくいったかどうかが瞬時に誰にでも分かるので、医師免許取り立ての研修医にとっては、大きな関門です。

 今は、赤い色を付けた液体が循環するシミュレーターもあるみたいですが、私が医師になった1995年頃には、もちろんそのようなものはなく、研修医同士で採血の練習をし合ったものです。おかげで皆、肘の内側に内出血斑があるという、なんともイケてない光景ではありましたが…。

 もちろん、採血をするのにドキドキする時期は、1年も経つと過ぎ去ります。後は、皆それぞれのテクニックを駆使しながら、高齢の方や極度の肥満の方、子どもなど、一般的に採血が容易ではない患者さんの採血も、難なくこなせるようになります。

 時を同じくして、大学病院では研修医の仕事だった採血は、出張先の国公立病院や私立病院では看護師の仕事になり、医師は採血の指示を出すことと、結果を判読して治療を行っていくことがメインの業務になっていきます。

著者プロフィール

狭間研至(ファルメディコ株式会社[大阪市北区]代表取締役、思温病院[大阪市西成区]理事長)
はざま けんじ氏。薬局の息子として育ち、大阪大学医学部を卒業して外科医に。2004年、同大学大学院医学系研究科臓器制御外科(博士課程)修了と同時に、実家の薬局を継承。薬局経営を続けながら、医師としては在宅療養診療所勤務を経て、17年1月より思温病院(大阪市西成区)の理事長に就任。薬剤師生涯教育、薬学教育にも積極的に取り組んでいる。

連載の紹介

狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「日本の地域医療をこれまで以上に機能させるには、薬局・薬剤師が第3世代(=3.0)に進化することが不可欠」という持論を持つ狭間氏。薬局経営者として、時に臨床医として、多忙ながらも充実した日々を送る狭間氏が、日常のちょっとした場面を切り取りながら、次世代の薬局や薬剤師のあり方を発信します。

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