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「正体不明なもの」への恐怖を消し去るために

2020/03/06

 マスクが手に入らない、消毒薬も品不足、なぜかトイレットペーパー、ティッシュやキッチンタオルも店頭から消えました。そして、不足しているマスクやトイレットペーパーを求める人々の長い列――。この異常な光景をテレビで見て、私は1973年のオイルショック時の、「トイレットペーパー騒動」を思い出しました。

 今回の混乱の原因は、昨年末に中国湖北省武漢市で非定型肺炎の集団感染が発生したことにあります。武漢市での感染拡大の影響で、日本では2020年1月下旬から、次の2件の出来事が大きく報道されました。

 (1) 1月29日から始まった政府チャーター便での武漢市からの日本人とその家族の移送
 (2) 2月3日に横浜港に帰港した豪華客船「ダイヤモンドプリンセス号」乗客・乗務員の船内での隔離

 また、1月24日、(1)と(2)の対象者を除いて、国内での最初の感染者(武漢市在住の中国人旅行者)を確認したことを国立感染症研究所(感染研)が発表しました。そして、2月13日以降、日本国内での感染者数が急増(日本国内の感染状況 NHKまとめ)しています。
 
 さらに、感染拡大への対応として、政府から文化的イベントやスポーツイベント中止等の要請(2月26日)と公立小中高校の臨時休校の要請(2月27日)が行われたことで、国民の間で不安と混乱が広がっています。

著者プロフィール

古川裕之(医療安全システムデザイナー)ふるかわ ひろゆき氏◎雪国(福井県大野市)の生まれ育ちなのに、性格はなぜかラテン系。1975年金沢大学薬学部卒業後、同大医学部附属病院、臨床試験管理センターを経て、2010年より山口大学医学部附属病院薬剤部長。18年に退職し、現在はフリーランスの「医療安全システムデザイナー」として活躍中。趣味は、写真撮影とブラジル音楽のバンド。薬学博士。

連載の紹介

古川裕之の「STOP!メディケーションエラー」
調剤する人は調剤エラーをする。調剤しない人は調剤エラーをしない。仕事をする限り、エラーから逃れることはできませんが、エラー事例から学ぶことで、重大なエラーを避けることはできます。「メディケーションエラー」防止に向けた10年以上の取り組みを通して学んだことを、分かりやすい具体例を示しながら紹介します。
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