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国公立大学入学者も薬剤師になるのは半分以下

2014/06/09

韓国・釜山の富平市場のキムチ店 2014年5月6日撮影

 私が先日書いた本コラムの「2008年私大入学者、2人に1人しか薬剤師になれず……」というコラムには、多くのコメントをいだきました。タイトルに「私大」というキーワードがあったので、私立大学だけを問題視しているような印象を持たれたかもしれませんが、そんなつもりは全くありません。

 前回から約2カ月も間が空いてしまって読者の方々には申し訳ありませんが、続編として、国立大学と公立大学についても同じことを調べてみました。留年者が不明という限界はありますが、6年制課程新卒の薬剤師国家試験の合格率は国立大学が83.2%、公立大学が79.7%という結果でした。この数字は、一見、私立大学の69.5%に比べると高いように見えますが、薬剤師の輩出率という考えで見ると印象はガラリと変わります。

 国立大学と公立大学の薬学部は全て6年制課程と4年制課程を併設しており、全員が薬剤師になるわけではありません。厚生労働省が発表した合格者数の数字を基に、現在の薬学部入学定員数を分母に、6年制新卒・既卒を含めた薬剤師国家試験合格率を算出すると、国立大学が約37%、公立大学が約49%と計算され、国立大学では薬学部生の約2.7人に1人、公立大学では2.0人に1人しか薬剤師の資格を手にしていません。

著者プロフィール

古川裕之(医療安全システムデザイナー)ふるかわ ひろゆき氏◎雪国(福井県大野市)の生まれ育ちなのに、性格はなぜかラテン系。1975年金沢大学薬学部卒業後、同大医学部附属病院、臨床試験管理センターを経て、2010年より山口大学医学部附属病院薬剤部長。18年に退職し、現在はフリーランスの「医療安全システムデザイナー」として活躍中。趣味は、写真撮影とブラジル音楽のバンド。薬学博士。

連載の紹介

古川裕之の「STOP!メディケーションエラー」
調剤する人は調剤エラーをする。調剤しない人は調剤エラーをしない。仕事をする限り、エラーから逃れることはできませんが、エラー事例から学ぶことで、重大なエラーを避けることはできます。「メディケーションエラー」防止に向けた10年以上の取り組みを通して学んだことを、分かりやすい具体例を示しながら紹介します。
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