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2008年私大入学者、2人に1人しか薬剤師になれず……

2014/04/04

飛行機から見た「富士山」 2014年3月28日

 2014年3月31日、午後2時。私は電話の前に待機しました。当院(山口大学医学部附属病院)の就職内定者からの連絡を待つためです。

 当院では2013年6月に採用試験を実施しました。病棟薬剤業務の拡充を見込んで採用人数を増やし、前年の就職者は7人だったところ、内定者は14人になりました。ところが2月下旬に突然、3人から「卒業延期」の連絡を受けました。

 これ以上脱落者は出ないでほしい。そんな願いも虚しく、4人もの内定者から「試験不合格」の連絡が……。結果的に、私達の病院に新しく仲間入りできる薬剤師は7人。内定者の半分。せっかく内定者を増やしたのに昨年と同数。……めまいがしました。

 3月に実施された「第99回薬剤師国家試験」の結果は、皆さんご存知のことと思います。出願者数1万4039人で、受験者数1万2019人のうち合格者は7312人。合格率60.84%という数字は、前回の79.10%から約18ポイントの低下です。合格率が下がった要因について厚生労働省は、試験の難易度を上げたという認識はなく、学生の質が低下したのではないかと分析しているそうです。

 では今回のような合格率低下は医療専門職全般の傾向なのでしょうか? 他の主な専門職の状況を知りたくて、厚生労働省のウェブサイトにアクセスし、新卒者について表にまとめてみました。歯科医師を抜いて、見事に最下位です。

著者プロフィール

古川裕之(医療安全システムデザイナー)ふるかわ ひろゆき氏◎雪国(福井県大野市)の生まれ育ちなのに、性格はなぜかラテン系。1975年金沢大学薬学部卒業後、同大医学部附属病院、臨床試験管理センターを経て、2010年より山口大学医学部附属病院薬剤部長。18年に退職し、現在はフリーランスの「医療安全システムデザイナー」として活躍中。趣味は、写真撮影とブラジル音楽のバンド。薬学博士。

連載の紹介

古川裕之の「STOP!メディケーションエラー」
調剤する人は調剤エラーをする。調剤しない人は調剤エラーをしない。仕事をする限り、エラーから逃れることはできませんが、エラー事例から学ぶことで、重大なエラーを避けることはできます。「メディケーションエラー」防止に向けた10年以上の取り組みを通して学んだことを、分かりやすい具体例を示しながら紹介します。
お気に入りの1枚の写真を添えて…。

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