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新型コロナ陽性者の「自宅療養」の問題点

2021/08/06
マイルガバナム恵美(薬剤師)

 最近、政府が新型コロナウイルス感染者の入院対象を、重症者や重症化リスクがある患者を中心に絞る方針を示しました。確かに、連日報道されている通り、感染者の増加は著しく、私が勤務している都内の薬局にも、陽性者が薬を取りに来るケースが連日発生しています。

 陽性と診断され、重症でない患者は自宅療養を余儀なくされますが、食料や薬の調達など日常生活を送るために「不要不急でない外出」が必要です。私は、自宅療養を中心にする感染対策には限界があり、本当に感染拡大を防ぐことができるのか疑問に思います。

 新型コロナ陽性者は、薬局に薬の配送を手配してもらうことも可能ではありますが、実際には食料調達や子どもの送り迎えなどで外出するついでに、薬局に薬を取りに来る場合がほとんどです。私たちは感染対策のために、薬局の外に出向いて薬をお渡しするのですが、患者の中には買い物袋などを持っており、スーパーや銀行など、様々な用事を同時に済ませているのだろうと想像できます。また、この陽性者の同居家族は濃厚接触者になりますが、症状がない限りは通常通りに学校や仕事に行っているのだろうかと色々と疑問が生じてきます。

著者プロフィール

マイルバガナム恵美(日本在住)
まいるばがなむえみ氏。1995年神戸薬科大学卒業、2004年まで薬局勤務。05年にカナダで薬剤師免許を取得後、カナダの薬局に勤務する。19年より配偶者の仕事の関係で日本に滞在中。現在、日本の調剤薬局に勤務している。カナダ糖尿病教育者。15年に『カナダで薬剤師になる!』をアマゾンKindleストアで出版。

連載の紹介

マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」
日本の薬局で働いていたときにカナダ人留学生と出会って結婚したマイルバガナム氏。ご主人とともにカナダに渡り、薬剤師免許を取得してカナダの薬局に勤務していましたが、ご主人の仕事の関係で一時帰国し、日本で薬剤師として働いていました。現在はカナダに戻り、両国の薬局の勤務経験を持つ同氏が、カナダでの免許取得の苦労話や、カナダの薬局での体験談や医療事情などをつづります。

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