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カナダと日本、OTC薬と処方薬の違いに戸惑う

2020/08/21

 私は夫の仕事の関係で、今後数年間は日本に滞在する予定であり、現在は企業が従業員に対して貸与する、いわゆる社宅に住んでいます。この社宅に住んでいる方はほとんどがカナダ人で、私は唯一の日本の医療関係者ということで、様々な質問をされることがあります。中でも最も多い質問が、「カナダの薬局で一般用医薬品(OTC薬)として購入していた薬が、日本では医師の処方箋をもらわないと手に入れることができない。不便で困るが、どうにかならないか」というものです。皆、とても困っていら立った様子で私に質問してきます。

 「国によって法律が違うから仕方ないでしょう」と私はため息交じりにいつも答えますが、彼らのいら立ちは理解できます。日本語の苦手な彼らは、英語を話せる医師か、付き添ってくれる通訳を探してクリニックを受診する必要があります。そして、初診料などを払い、処方箋をもらい、薬局で再び苦手な日本語を駆使して薬を手に入れることになります。薬を入手するまでのハードルはかなり高いと言えるでしょう。

著者プロフィール

マイルバガナム恵美(カナダ・オタワ在住)
まいるばがなむえみ氏。1995年神戸薬科大学卒業、2004年まで薬局勤務。05年にカナダで薬剤師免許を取得後、薬局勤務。12〜15年は日本で薬局に勤務し、15年夏にカナダに戻る。カナダ糖尿病教育者。15年に『カナダで薬剤師になる!』をアマゾンKindleストアで出版。

連載の紹介

マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」
日本の薬局で働いていたときにカナダ人留学生と出会って結婚したマイルバガナム氏。ご主人とともにカナダに渡り、薬剤師免許を取得してカナダの薬局に勤務していましたが、ご主人の仕事の関係で一時帰国し、日本で薬剤師として働いていました。現在はカナダに戻り、両国の薬局の勤務経験を持つ同氏が、カナダでの免許取得の苦労話や、カナダの薬局での体験談や医療事情などをつづります。

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