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薬剤師はフロントラインの医療者ではないのか?

2020/05/05

 皆さんは「フロントラインの医療従事者」と言われて、誰を思い浮かべますか。医師、看護師はもちろん患者と密に接するフロントラインと言えますが、薬剤師はどうでしょう。日本では、2020年4月7日に発令された緊急事態宣言の会見で、安倍晋三首相が冒頭で次のように述べていました。

「全国各地の医師、看護師、看護助手、病院スタッフの皆さん、そしてクラスター対策に携わる保健所や専門家、臨床検査技師の皆さんに日本国民を代表して心より感謝申し上げます」

 職種として「薬剤師」は挙がりませんでした。ですが、実際の業務はどうでしょうか。現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査がなかなか受けられないということもあり、私が働く薬局にも微熱、咳などの軽いかぜ症状で医院を受診し、処方箋を持参する患者がやって来ます。医師も患者に、解熱薬や咳止めを処方し、とりあえず様子をみて、症状が続くようなら保健所に行くようにアドバイスします。

 事前に医師から薬局に「COVID-19疑いの患者が今から行きます」と連絡が入る場合もありますが、連絡がない場合もあります。我々はそういったCOVID-19感染者かもしれない患者に、防護服もないまま対応することになるのです。後で、COVID-19陽性だったと連絡が入ることもあります。これは、我々薬剤師がフロントラインの医療従事者である証左だと思います。

著者プロフィール

マイルバガナム恵美(カナダ・オタワ在住)
まいるばがなむえみ氏。1995年神戸薬科大学卒業、2004年まで薬局勤務。05年にカナダで薬剤師免許を取得後、薬局勤務。12〜15年は日本で薬局に勤務し、15年夏にカナダに戻る。カナダ糖尿病教育者。15年に『カナダで薬剤師になる!』をアマゾンKindleストアで出版。

連載の紹介

マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」
日本の薬局で働いていたときにカナダ人留学生と出会って結婚したマイルバガナム氏。ご主人とともにカナダに渡り、薬剤師免許を取得してカナダの薬局に勤務していましたが、ご主人の仕事の関係で一時帰国し、日本で薬剤師として働いていました。現在はカナダに戻り、両国の薬局の勤務経験を持つ同氏が、カナダでの免許取得の苦労話や、カナダの薬局での体験談や医療事情などをつづります。

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