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第4回 カナダの医療保険制度と処方箋

2014/04/17

 前回の第3回目で紹介したことに対して、応援いただくと同時に保険制度などのことも書いておくべきだというご意見をいただきました。そこで前置きが少し長くなってしまいますが、今回は医療保険制度などについて紹介いたします。もっとも、カナダでは薬事法や医療保険制度などは州ごとに定められていて、細かい決まりまでここでは触れません。ただ、大きな違いはないので、私が働いていたオンタリオ州を例にとって説明します。

医療保険制度


 カナダで正式なビザが下りると(観光ビザはのぞく)、ヘルスカードといわれるものが申請後、大体3ヵ月後にもらえます。このカードを持っていると医師への受診は基本的に無料です。しかし薬代は基本的に自費になります。処方箋が公的保険でカバーされるのは限られた人(低所得、特定疾患、高齢者など)だけです。またヘルスカードも州ごとに設定されますので、それを持って他の州へ行っても、他の州の医療機関ではカバーされないことがほとんどです。

 原則、薬代はほとんどの人が会社でのプライベートの保険でカバーされています。保険会社によってカバーされる薬は違います。時には幾つかのOTC薬までカバーされるスーパー保険を持っている人もいます。薬局で処方箋を受け取って薬剤名を入力する際、医療保険の情報を入力すれば、その保険でのこ薬剤をカバーしているかどうかの回答が、オンラインで即時に得られます。ですから保険証をみただけでは分かりません。様々な保険があるので最初は戸惑います。日本にも国民医療保険、社会保険、公費負担医療制度など様々な種類がありますが、カナダでは公的保険、プライベートな保険ともバラエティーに富んでいます。

処方箋

著者プロフィール

マイルバガナム恵美(カナダ・オタワ在住)
まいるばがなむえみ氏。1995年神戸薬科大学卒業、2004年まで薬局勤務。05年にカナダで薬剤師免許を取得後、薬局勤務。12〜15年は日本で薬局に勤務し、15年夏にカナダに戻る。カナダ糖尿病教育者。15年に『カナダで薬剤師になる!』をアマゾンKindleストアで出版。

連載の紹介

マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」
日本の薬局で働いていたときにカナダ人留学生と出会って結婚したマイルバガナム氏。ご主人とともにカナダに渡り、薬剤師免許を取得してカナダの薬局に勤務していましたが、ご主人の仕事の関係で一時帰国し、日本で薬剤師として働いていました。現在はカナダに戻り、両国の薬局の勤務経験を持つ同氏が、カナダでの免許取得の苦労話や、カナダの薬局での体験談や医療事情などをつづります。

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