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宝島社×日経DIコラボ企画
ゴミに紛れたステロイド外用薬を探せ
第2話:お節介な薬剤師の受診勧奨(2)

2021/02/08

『このミス』大賞シリーズ 『薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理』(宝島社文庫)

 客室係は社員二人とパート十人のすべてが女性という構成だ。
 幸いなことに控え室には本日勤務のほぼ全員が残っていた。

 まずは責任者である主任の中野さんに事情を話す。
 年齢は四十代後半。その仕事ぶりは優秀で、他の部署の人間からも一目置かれている存在だ。
 ただし部下には厳しく、入ってくるパートさんの半数は、一週間と経たずに辞めていく。
 初心者にも容赦なくダメ出しをして、妥協することなくベストの仕事を要求するからだ。

 三〇五号室から受けたクレームの話をすると、中野さんの顔はみるみるうちに強張った。

連載の紹介

薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理
クールで謎めいた薬剤師・毒島(ぶすじま)花織が薬と事件の真相を解き明かす、宝島社文庫の話題の小説が、日経ドラッグインフォメーションOnlineに登場。作者は、2008年「毒殺魔の教室」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞した塔山郁(とうやまかおる)氏。20年5月に続編となる「甲の薬は乙の毒 薬剤師・毒島花織の名推理」が発売。

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