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ネキシウム懸濁用顆粒が発売、その実力は?

2018/04/20

 はいっ!どーも!!4月18日にやっと発売されたプロトンポンプ阻害薬(PPI)初の顆粒製剤、ネキシウム懸濁用顆粒(一般名エソメプラゾールマグネシウム水和物)を早速手にした新井です。デキる担当MRさんが製剤見本を発売日当日に持ってきてくれたので、急いで記事にしてみました。

 以前、記事に書いた通り(関連記事:どうする?嚥下困難者へのPPI処方)、このネキシウム懸濁用顆粒が発売されるまで、PPIは錠剤またはカプセル剤しかなかったので、嚥下困難な患者への処方には一手間必要でした。

 その手間からの解放が期待されるネキシウム懸濁用顆粒ですが、やはり気になるのは「懸濁用顆粒」という名前…。

(やはり一度溶かさないといけないの?)

 と心の中で思いつつ、あえて聞いてみました!

新井「PPIの顆粒を待ってたんですよ!これはこのまま口に含んで飲んでも平気ですか?」

MR「いや…。メーカーとしては約15mLの水に懸濁し、2~3分ほど置いて粘性が増してから、30分以内に服用することを推奨しています」

 あー、やっぱりな解答…。

 では、「懸濁用顆粒」という名の通り、簡易懸濁法には対応しているのかな?ということで質問してみました。昭和大学の倉田なおみ先生が提案している簡易懸濁法では、55℃のお湯で懸濁することが推奨されています(リンク)。

新井「簡易懸濁法を使うときは、55℃のお湯で懸濁しますが問題ないですか?」

MR「申し訳ございません。55℃のお湯で懸濁した際のデータはございません…」

新井「一包化はどうでしょう?」

MR「在宅医療を実施している医療機関から期待の声をいただくのですが、現在、一包化や簡易懸濁法などの在宅向けのデータはない状況です」

新井「じゃあ、『1歳以上の幼児および小児にも投与できる』みたいですが、水以外に溶かしても大丈夫ですか?」

MR「メーカーとして推奨は致しませんが、海外のデータで、アップルジュースやオレンジジュースで懸濁した例があります。懸濁までの時間について、水では2分程度、アップルジュースやオレンジジュースでは9~10分程度かかってしまうようです。安定性や生物学的同等性などについては、水で懸濁したときと同等でしたので、可能といえば可能です」

 ほうほう…じゃあ、無いデータは自分で確認するしかないっ!ということで、製剤見本を使って実験開始です。

著者プロフィール

新井翔(新井商事[東京都豊島区]取締役社長・exceed[大阪府八尾市]執行役員)あらい しょう氏 2007年城西大学薬学部卒業後、みよの台薬局(東京都北区)に入社し薬剤師1年目から在宅業務に携わる。田辺薬局(東京都中央区)、雄飛堂(東京都北区)勤務を経て、19年4月より現職。日本在宅薬学会評議員も務める。

連載の紹介

新井翔の「I love 在宅」
「在宅」に取り組もうとしたものの、現場の厳しさに心が折れそうになっていませんか?薬学部を卒業してから10年以上、在宅医療に体当たりで取り組んできた薬剤師の新井翔氏が、在宅医療の厳しさや喜びを現場からお伝えします。

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