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新型コロナで氾濫する論文情報とその妥当性

2020/06/09

 厚生労働省は2020年5月7日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として、レムデシビル(商品名ベクルリー)を承認した(参考:レムデシビルが日本でもCOVID-19治療薬として承認)。

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症に効能効果を有する同薬ではあるが、その臨床効果に関する論文を読んでいて、幾つか気になったことがある。それは、薬の有効性に対する疑念というよりは、医学情報としての質に関する懸念である。

 臨床医学に限らず、学術論文はその分野の客観的知識として妥当性の高いものでなくてはならない。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する論文を読み続ける中で感じてしまうのは、客観的知識としての質の劣化である。

著者プロフィール

青島周一(病院勤務薬剤師、「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)あおしま しゅういち氏 2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て、12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBMスタイル診療支援”の確立を目指し、多方面で活躍している。著書に 『ポリファーマシー解決!虎の巻』(日経BP) がある。

連載の紹介

青島周一の「医療・健康情報を読み解く」
インターネットの急速な普及により、様々な医療・健康情報が、誰でも手軽に入手できる時代となっています。しかし、それらは必ずしも妥当な内容を含んでいるとは限りません。本連載では、臨床医学に関する学術論文、つまり科学的根拠を取り上げながら、一般的な常識にとらわれず、医療・健康問題について薬剤師的視点で考察していきます。

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