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朝食はしっかり食べるべきか?

2019/05/15

 近年、我が国における朝食の欠食率、つまり朝食を取る習慣のない人の割合は男女とも増加している1)。2017年の厚生労働省国民健康・栄養調査2)によれば、朝食の欠食率は男性で15.0%、女性で10.2%であり、年齢階級別に見ると、男女ともにその割合は20代で最も高く、それぞれ男性30.6%、女性23.6%であった。

 ニフティ(東京都新宿区)が14年11月に実施したウェブ上でのアンケート3)によれば(有効回答数4546件)、「朝食を食べないことはない」と回答していたのは未婚者で23%、既婚者で40%という結果であった。また朝食を食べない理由として多かったのは、「起きる時間が遅い」「寝坊」「時間がない」などであり、特に未婚者で多いことが示されている。また、「太りたくない」「お金を節約するため」などの理由も、少数ながら挙がっていた。

 農林水産省のホームページに掲載されている「朝食を食べないと」というコラム4)には、「朝食を抜いて学校や職場に行くと、なんとなくイライラしたり、集中力が出なくて、勉強や仕事がはかどらないことはありませんか?これは、脳のエネルギーが不足していることが原因です」との記載がある。確かに1日3食、規則正しく食事を摂取することは、健康的な生活習慣のように思える。しかし、実際には生活環境やダイエットなどを理由に朝食を摂取しない人も多い。

 今回は、朝食を食べないことが健康状態にどのような影響をもたらすのか、疫学研究の結果を踏まえた上で、朝食を毎日摂取するべきかどうかについて考察する。

著者プロフィール

青島周一(病院勤務薬剤師、「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)あおしま しゅういち氏 2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て、12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBMスタイル診療支援”の確立を目指し、多方面で活躍している。著書に 『ポリファーマシー解決!虎の巻』(日経BP) がある。

連載の紹介

青島周一の「医療・健康情報を読み解く」
インターネットの急速な普及により、様々な医療・健康情報が、誰でも手軽に入手できる時代となっています。しかし、それらは必ずしも妥当な内容を含んでいるとは限りません。本連載では、臨床医学に関する学術論文、つまり科学的根拠を取り上げながら、一般的な常識にとらわれず、医療・健康問題について薬剤師的視点で考察していきます。

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